スペースダンディ/アルドノアゼロ

スペース☆ダンディ・19話。登録所のスカーレットさんは出会いの無い職場でそれなりにやっているが、林原声のパインパインさんに誘われて慣れぬ合コンに出てきたりして、やっぱり雰囲気に馴染めなくて、あーもうやってらんねーやなー! とアラサー不器用女っぽい心の叫びを上げるのである。そして出会っちゃったのがクラウド星人であり、そっからあとはなんかもう…っちうね。

脚本は信本敬子、なんつーか…「らしい」雰囲気だなーっつーか。明快に割り切った話運びじゃなく、どうも遊びや緩みがそこここに見られる、文字通り雲をつかむような話運びなのはもうこの人の味やろな。この人のストーリィはどっちかというとシリアスな雰囲気にこそ合うような気がするんだけど、どうでしょうね。なんかダンディ浮いちゃってるような気がするよ。まァそれでこそダンディだとも言えんこともねーのですがさ。

とまあ本題の話から外れるとですね、今回のスカーレットさんのですね、トウの立ったメガネキャリアウーマンが無理なオシャレして半分滑り気味で酔っぱらってクダを巻いてる、というこのシチュエーションがどうにもツボでしてね。何だろうねこのどこかあか抜けない全体的コーディネイトの勝利は。色的にも妙に重いし、ううん妙なフェチ心が鎌首もたげてるぞワシ。ダンディに運ばれながらぷーっと膨れてる、あの「エエ年して何かわいこぶってんねん」という描写も満点過ぎる。そしてミャウくんキミは一体何にときめいているのかね。

あとお仲間のばいんばいんさんのばいんばいんぶりもリアルでいいと思った。やっぱ林原、上手ェなあ。細かい演技の自然さとツクリのバランスがもう絶妙です。もっとどんどんいろんなアニメに出ればいいのに。

アルドノア・ゼロ・6話、なぜかまた録画失敗してるので保管して視聴。何だかんだで結局開戦となってしまう地球-火星間の関係性である。今んとこ開戦の理由は火星側の一方的な「祖国(星)への渇望」という形になっているが、さてそこらの真実は話の焦点になるのか否か。とりあえず小川真司の火星皇帝さんが件の博士であるというのは判りました。ってェことはあの火星社会、ジジイなのは皇帝だけで他は最古老でも中年ちょいってとこなんかな。あとあの素敵ロボを動かせるのは皇帝の遺伝子を持つものだけという血統主義っぽい設定もアリと。…このアルドノアという古代技術の出自も曰くありげですけどねえ。

さて、地球側の主人公ご一統は種子島へと向かう。過去の因縁の地にてまたも出会ってしまう戦いのタネであり、今回の敵さんはロケットパンチをあやつる高飛車おねーさん。この何だ、どうしもようもない無敵さってほどでもないが確かにキッツイなー、という敵パワーの設定が面白いな。アニメなんかでよく出てくるこの程度の質量兵器でも、マジでやられたら現代の空母あたりじゃどうしようもないってことなのだな。

イナホさんは軽くて動かしやすいからってんで練習機を好んで乗ることになったようだ。練習機ゆえの目立つオレンジ色がエース的なパーソナルカラーに見える、んだろうな敵さんからすると。バトルシーンで言えば今回は、それらロボそのものよりもロケットパンチ、海面の軌跡が攻撃によってずれているというのを大俯瞰で見せる一枚絵がよろしかったね。あとイナホさん、姫様がちょいとロマン入った述懐してるシーンで「いや空が青いのは屈折じゃなくてレイリー散乱っす」ってなツッコミを入れてはいけないと思います。そら姫様もホベタ膨らませようというものだ。