DtB

DARKER THAN BLACK・8話。ヘボ探偵は凡人だからこそ物語の語り部たりえる。たりめェだ、ワシら見てる側が凡人なのだから。彼にとっては契約者も若き未亡人の情念も理解の外であり、帰還すべきはあの白っちゃけた日常世界である。彼の目から見た世界は、事件の前と後とで何の変化もない。…それはそれで、正しい認識である。


結局、ヘイさん側の事案と探偵側の事件はほとんど関係を持たされぬまま終わってしまったですな。二つを結ぶ要素は黒猫と匂い、それだけ。「バカ世界観のオマケ要素は隔離しとかなきゃ」という意図もあるかも知れんが、これはこれで妙にシャレたお話になってて良かったですよ? そうそう、こういうヘボ探偵物語ってのは大事件になっちゃあきまへん。


上でオマケと書いたけど、この前後編だけ見れば契約者どもの要素がオマケなんですけどね。そこまでやっても成立するくらい、探偵と助手のコンビのキャラが立ってた…ってこったろうな。うん、楽しかったっすよ? このまま退場ってのはちと寂しいし、またなんかの折にチョイ役で出てきて欲しいものですな。スピンオフ作品も作れるんじゃない?