未来日記/UN-GO/ギルティクラウン

未来日記・7話。VSレンくんの巻。彼の外見と内面のギャップ、無邪気な殺人者としての化けの皮はそうそうに剥がれる。未来日記の能力は弱いがその分本人のオーソドックスな狡知が秀でているというキャラなので、この猫かぶりアドバンテージの喪失は痛いところもあろうか。ま、それは早々に気付いてしまったユノさんがスゲエってことだけど。


実際、ユノさんの能力はもうよく判んないレベルにまで達してますな。ミニトマトの重さが違うとか瞑想による人格シミュレートで敵の思考を追うとか、だんだんとこの人の出自が怖くなってきた。元どこぞの特殊部隊とか諜報組織とかに居た、ってんでも驚かないぞ。むしろその方が妥当なような気がする。…多分あのお母んへの「誤射」も意図的だろうな。めんどくさい要素を(殺さずに)排除するって意味でね。


序盤の探りあいシーケンス、先週に引き続いてレイアウトで言外の緊張感を出すやり方が上手い。BGMや台詞、効果音などでスリラー演出するよりも効果的だが、実際に思惑通りの演出効果を引き出すのは難しい…。こっちが各キャラの立ち位置を理解していることが大きな助けにもなっているだろうけれど。


UN-GO・6話。政治犯として収容中の海勝さんのご友人が受け取った一冊の本。その中に挟まれていた暗号より生ずる疑念やら何やら。今回も「海勝さんが回答を出し、新十郎探偵はさらにその先を追う」という基本はあったけれど、それだけではない事件の裏構造とかがチラチラ見えて面白かった。海勝先生は多分、今まで新十郎さんが探り当ててきた「真実」を発見しようとすればできる人なんだろうね。しかし彼は真実にはあまり興味が無く、自分の利となるような「容」に落とし込んだ結果となればよいと。「自分の利」という言葉が悪ければ「妥当な結末」というかなんちうか。…海勝さんはぶれない人であり、新十郎さんは揺らぎ続ける青年、っちうとこか。


今回の事件の絵図を引いた、あるいは引き損ねた黒幕さんは名無しの自称小説家。世界を原稿用紙としてものを書く人という、この兄ちゃんがラスボスとなるのかしらね。確かに現状の海勝さんはちょっとラスボスの椅子には据えづらいか。服務中という立ち位置も、自分を現実世界≒作品の外に置いている、というのを判りやすく見せてる感じだ。…梶さんはノイタミナ二階建て両方でムショに入る青年役ですな。こっちのほうは悪人っぽいですが。


カザモリ兄様は今までに輪をかけてあざとくてよろしい。AIってことで無機質キャラっちうワケでもなく、ただデッドパンな表情はそのままに「きてますきてますー」とか「えー」とかいちいちヘンなこと言っちゃうのがかわいい。そういや兄様は、冷蔵庫として登場の最初ッから「ばれちゃった」ちうて顔文字使うようなキャラの人でしたっけな。


ギルティクラウン・6話。軍は「ルーカサイト」なる衛星兵器を運用しており、今回も葬儀社・ガイ兄さんはその攻撃により大損害を被ってしまう。こらいっちょぶっ潰したらあきまへんな、って話になるのだが…。見かけの八の字型軌道とか、割とキッチリ衛星軌道の振舞いを表現してるのはアニメとして何気に珍しいかもしれない。衛星兵器となるとどの作品も大概真上からビーム、ですもんね。


作戦変更により味方の損耗率が上がることに反抗するシュウさん。確かにそれは組織としてどうかなと思うし、また反抗するならそれなりの意志持てよとも思うし、モヤモヤするところはある。ただその後、ガイさんの弱音聞いたら「じゃ俺やります」ってなるのはよく判らなかった。責任者の心情がどうなのかってのはあんまし関係ないこっちゃねェっすかね、とか思ってさ。


あとクライマックスの衛星狙撃、ダイナミックな絵面でそれは良かったんだけど、これもちょっと良く判んなかったり。元の作戦はターゲットのデブリ衛星が別の攻撃衛星の射線上に来るのを待ってファイア、これは判る。それが使えなくなったのでいのりさんのヴォイド使って地上からファイア、ならば別にカウントダウンも何もナシで好きなタイミングで狙撃したらエエんと違うのかな。や、でも、こっちの方は何かちゃんとした設定があるのにワシが見逃してるような気がするけど。


こないだ出てきてしどころなく引っ込んだダリル少尉再登場。ま、そらあんだけで退場するとは思えなかったしね。今回もガイ兄さんのすごい体術で敗北しましたが、ゼヒこのまま再登場々々でどんどんと堕ちてって欲しいと思います。オイシイよね、怨み骨髄の敵。