化石の軌跡

●こないだのタモリ倶楽部で「都会の中の化石」てなネタをやっていたが、あれホンマ、ちょいと気をつければかなり見つかるんですよね。フズリナやべレムナイトらしきものならかなり大量に見つかって楽しい。んだけど、「おお!」と思ったら印刷の壁面だったりしてガックシ、ってこともあったり。


てな感じで興が乗ったのでイロイロと化石画像をネット上で渉猟していた。それで思ったのだけれど、やぱし「一番美しい化石」ってのはこれだろうなあ、と思うン。


ねえ。この「完璧なベタさ」に勝てる絵はそうそう無いような気がする。刹那の存在である生命、悠久の存在である岩石。その混成概念としての「化石」、という時点ですでにもう意味やら象徴やらのカタマリって感じなのに、その上このどらまちっくポーズである。…まその、ちょっと出来すぎはありますな。ツクリと違うか。ピルトダウン。


そう、化石ってのは相反概念なのである。俗でケガレで取るに足らない定命のモノが、永遠という神性を獲得する。二極を持つ存在。その二つの概念の間隙が広ければ広いほどその象徴性が増すであろう。つまり、化石する前の存在が俗であればあるほど、だ。


…そういう意味では、一番化石らしい化石ってのは…コプロライトだろうなあ。