惑星のさみだれ

惑星のさみだれ・5話。東雲さん、状況も半ばにしての退場。今回はアバンから最後のシメまで、フラグや定番描写やらで着実に退場への流れを作られてくという、東雲さんの為のお話ではありました。それもこれも雨宮さんが弱いからやー! ってなことになりそうだが、さてこの帰結で雨宮さんはどうなる/どう変わるのか、ってとこっすかね。結局雨宮さんのフィジカルなメンターとしては成るに及ばずだったが、メンタルなそれとしてその任を果たすことができるかどうか。余計に「この世界をぶっ壊す」方向へ進んでしまうことにならなきゃエエけども。

惑星のさみだれ/ユーレイデコ/よふかしのうた

惑星のさみだれ・4話。東雲半月氏をメインに関係が構築され進展していってる状況。アホほど強くてさみだれ姫のおねーさんに一目惚れでどんどんアタックかけて図々しくて達観している、というなんかこういかにも主人公のステップアップの為に死んでしまいそうなキャラではある。今回の日常的な関係性の積み重ねもそういうコトへの仕込みじゃないかなって感じですけどね。そらまあ、こんな話でただほのぼのとした日常が出てくるだけってことは無いだろうしなあ。…にしても夕日さんはマジでさみだれ姫がドタイプなのね。ロリコン気味か? と思ったけど、気が強くて快活なキャラ好きということにしておこう。

●ユーレイデコ・5話。鵺のごとき物語。間違ったデータが公式にあることで大衆がミスリードされること、真実を知ることが必ずしも善ならざること、その「真実」が本当に真実なのかということ。鵺のデータというお題ひとつからなかなかバラエティ満載の展開を提示してくるな。ベリィたちが翻弄されるヌエという主体が、視聴者側には虚構であることが初めから自明である…という構造も面白いし、彼が虚構として消滅する時にドキリとしてしまう描写も上手い。…元ネタは電気羊かしらね。ハックが表面的に真実/虚構に興味がなく、評価軸が臭いか臭くないかだけ、ってのもまたソレっぽいなあ。

●よふかしのうた・5話。冒頭、トランシーバー気にしつつだらだらと夜を過ごしてるナズナさん。主にヤモリさんの主観心理から語られるこの作品において、いささかでも彼女のプライベートな内面が描写されるのは珍しいかもしれない。ねこいじってるナズナさんがいい感じに無防備無邪気でいい感じ。後半はいろいろあってナズナさんの「職業・添い寝屋」について顧客・従業員の両面から実体験する。わざわざ看護婦のコスプレしてやらかすのがとてもおっさん臭い助兵衛さですね。…ここで登場の顧客、シラカワ氏はこれまたどういうお人なんだろう。日笠声ってことでただのお姉さんってことはないだろうけど…。

ヤモリさんが銭湯でいろいろ考えてるシーン、「風呂は嫌なことを思い出す」「楽しいことはストレス」ってのがなかなか判んないようで判るようで。それを受けてのナズナさんの「お前の感情を揺さぶることがおいしさ」というのもヴァンパイアっぽくはある。そういう情感を糧とするってのがとてもね。

ユーレイデコ/異世界おじさん/よふかしのうた

●ユーレイデコ・4話。あのドタバタ事故を好機としてベリーはその死を偽装し、晴れて(?)ユーレイとなって探偵業のはしくれとして日を過ごす。彼女の当面の目的はゼロ現象を解明することで濡れ衣を晴らすこと。探偵団の目的も同一だが、それにしてはイマイチ動機づけが不透明ではある。ハックは濡れ衣とかどうでもよさそうだしね。単に自分の知らないものがあるってのが気に食わないってのはあるだろうか。死の偽装ってことで両親についてはどうなんだと思ってたら、ちゃんと後半その話を絡めてきたのでほっとする。やっぱこういう描写が無いと尻の据わりがワリイもんねえ。

異世界おじさん・4話。AパートとBパートそれぞれ、たかふみさんとおじさんのにぶちん話で対比とする。おじさんの方のすっとこどっこいぶりも大概だが、前半のたかふみさんにあってはあの状況で友情として処理しちゃう思考回路がなかなかのクソにぶちん野郎ぶりであってもはや認識阻害に近い。幼少時のフジミヤさんの印象があまりにもあまりだったせいかのかなあ。あとこの時のラッキースケベへの布石・展開・描写が結構な濃厚さで、ギャグで消費しちゃうのがもったいない…っつーかだからこそギャグが映えると言うべきか。うん。

●よふかしのうた・4話。アバン、彩度が低いがやたらと明るい昼間のシーンはエンディングの朝の色彩感との対比なのだろうな。本編は主にアキラさんの描写のフェチっぽさが重要で、あからさまにちちゆれするとこも然りながら、正座してる膝小僧とかささやく口元とか手とか髪とか靴下とか、そういう細かくも生っぽい演出に余念がない。そういう「実体性」を背骨とした上で、なんだかズレてるヤモリさんの恋愛観とかナズナちゃんのキス評価とか、うわっついた話が乗っかってくるのが面白い。キスと恋愛感情の因果をひっくり返してるヤモリさんにそれは単なる性欲だと喝破した上で「キスって友達とかでするやつだろ?」と言い放つナズナさん。性行為と恋愛(と吸血)に対する価値観がぶっ飛んでんのだな。あとPS1も恋愛ゲーも架空っぽい(だよね?)のにストゼロ3はわざわざ許可取ってまでホンマモン。そこに気合入れるの!?

ニンニクの芽はそれだけでもうまい

●ひるめしにニンニクの芽とザーサイと卵の炒め物。調味にオイスターソースと中華ペースト。翌日のことはあえて思慮外として臭うもの満載で思うさま喰う。ニンニクの芽って旨いよねえ…食材としてのカサとニンニクフレーバーを同時に満たす、マルチな才能があるよキミには。近所のスーパーに豚トロの切り落としに塩だれからめたのを安くパック売りしてて、これ単体でも美味しいんだけど、このニンニクの芽と一緒に炒めると飛躍的に完成度が上がる。ビールにもご飯にも合う。無職期間はこればっかり喰ってた気がする。うーん、ニンニクは正義。

異世界おじさん/惑星のさみだれ/よふかしのうた

異世界おじさん・3話。YoutubeにおけるアドアポカリプスとかVtuberの隆盛過程とか、ごく最近のことだが微妙に過去というネタを今の時点で鑑賞するというのがなんか面白い。あからさまな進撃の巨人パロディも原作時点で一番ホットな状況だったんだろうな。あとは女性声優陣だろうなあ…小松未可子、元々少年役でも鳴らした人ではあるけれど、このクソガキ野郎感覚は流石である。このキャラ込みってことでのみかこし起用だと判りましたハイ。そして子安っぽい演技を絶妙に決める戸松遥、この人も器用なことで。顔が戻っていくとこは流石に子安本人でしたけども。やっぱ人間見た目ってことだな!

●よふかしのうた・3話。アディショナルヒロイン・アキラさん登場。巨乳くせっ毛湿度が高くて幼馴染で四白眼、というこれまた何らかの嗜好性を煮詰めたようなお嬢さんで、既出二人含めてみんなどっかベタっとしたとこあるので当然ながら関係性と会話は打てば響かない。友達という関りは、ヤモリさんにとって今やよく判らないものになっているのだが、その概念を持ち出すヒロイン二人にも差異がある(ナズナさんはある程度その範囲を知悉しているようではあるけれど)。ていうかこれ、やっぱヤモリさんがちょっとヤバいのかな。人間関係から離れた時期が長いせいで、そのことに対して客観的すぎる立ち位置になってて、それを判んないことは自覚している。このままだと脱構築しちゃってさらにめんどくなりそうだけども…。

惑星のさみだれ・3話。前半は雨宮さんの過去とそれが現在に及ぼすあれこれ。今まで断片的に語られてきた彼の経験がなかなか凄まじく、その上で振り上げた拳の落としどころさえ状況的に消え去っているという。この戦いの報酬を「諸悪の根源」たる祖父の命を救うことに使うという結末まで、まがつたてつぱうだまの様に美しい。とても意地悪く上手いシチュエーションづくりであり性格悪い作者よなあ! と思いました。後半は新たな騎士・東雲半月氏登場。飄々とした古武術の達人青年という、マンガやわマンガ。マンガだけど。師匠ポジションにつくのかな。

ユーレイデコ

●ユーレイデコ・3話。ハック救出作戦。あのシュッとしすぎた人はおねーさんじゃなくてお兄さんだったか。名前がフィン、とこれまたそっち系統。ユーレイというこのワールドのケアグリッドから零れ落ちた人たち、どうやら組織の人材は豊富なようで。彼らによるデータ解析シーンは3D空間でのピンチアウト描写が迫力あってよろしかった。ゼロ現象のゴタゴタもあって結局濡れ衣着せられたまま逃亡者となったハックとベリーだけど…それにしても「カスタマーセンター」、こんな名称で裁判までやらかすのはなかなかヤバい。情報局やなあ。