ラーメン赤猫/ザ・ファブル/小市民

●ラーメン赤猫・3話。ハナちゃんとクリシュナさんと社さんの、まあいろいろある話。情報を喰ってるんだ系のネタにあえて乗っかり、まず情報だろうと喰ってもらわなきゃスタートラインにもつけないんだぞという変化球はいいツイストではある。そこに三者お嬢さんそれぞれのキャラが乗っかる過不足のない構成がよろしい。

そしてそれを継承した話としての「接客一番味二番」。猫だから人間の嗜好を図る限界もある、よって付加価値として猫を推すことに異存はない、だからと言って味への努力を怠ることはしない…という、ビハインドからのストイックさとコマーシャリズム止揚ともいえる境地はなかなかの結論だ。

シェフピエトロに楠見尚己、城崎エンジニアに内山昂輝、とまあ実力派キャスティングは持続しっぱなしである。内山さんはまあここでとやかく言うことでもないが、楠見さん検索したら今70歳かいな! そこそこ最近ごんぶとキャラの定番を得たお人かと思ったら、かなり遅咲きの経歴なのか。知らんかった。

ザ・ファブル・15話。アキラさんのサバイバル訓練…訓練? を追っかけるクロさん。ゆるくないキャン話で1話以上尺取んねんな。イマイチこの話の着地点が見えんとこあるが、どうなんでしょうね。…一方のヨーコさんは例のチャラ男・カワイさんとアポ取りつけたようだが、それは次回の話ってことで。

クロさんの後輩気質。単純に雲の上の存在にあこがれることより、無駄に行動力があってアキラさんにくっついてきたりすること、がこの人の危なっかしいとこであり、ある意味のウリでもあるんだろうかな。そして案外面倒見のいいアキラさんは何でしょうね。一般人ならこうするだろうというロールプレイなのか、根っこんとこの人間性なのか。いずれにせよ、どっちかっつーとアキラさん側の精神的回復要素が主題な気もしてきた。判らんけどね。

●小市民シリーズ・3話。小佐内さんについての話。ストレスをスイーツにて発散するというかいらしいとこはまあ置いといて。3話にまたがってまでいちごタルトの恨みを引っ張ってくるという演出は彼女の精神性を示して過不足がなく、なるほど…この作品のことだから一面的なキャラクタではなかろうとは思っていたが、小佐内さんはその、根っこんとこが浦見魔太郎サイドのお人のようでんな。

彼女をなんとか「小市民」の範囲内に収めようとじたばたしてる小鳩さんが、結局頼るのが堂島さんなのね。無二の親友ってワケでもなさそうだが、少なくとも堂島さんには小鳩さんの性根はかなりの度合いまで把握されている。「持てる者の苦労」を棄却しようとしてできないという、小鳩さんの一種いけ好かないとこもまた、彼の独自性であり堂島さんの気に入らんとこでもあるんだろうな。

次回がどうやら序破急の急に当たる話だろうか。これも多分、一筋縄ではいかない解決編になるんだろうけれども。あと小鳩さんが小佐内さんの暴走を説得する言葉が「ここで泣き寝入りしなきゃ小市民じゃない」っての、なんかすげえな。多分彼女の方が何らかの点でイカツい、ってこったろうね。それを小市民として抑えたいという、理由も気になるところだけども。まあね。