ザ・ファブル

ザ・ファブル・23話。爆破トラップを難なく回避、近隣の住人が出てきてなんやなんや言うてるとこに「ガス爆発かなあ?」ちうて歩み去るアキラさん、このトボけた余裕がいい。裏稼業特化で庶民の日常を学ぼうとしている成果が出てるんか、あるいは元々シゴトがらみなら何でもやれるという描写なのか。

んでもって逃げるスズキをヨーコに尾行させ、アキラはクロから車調達して後を追う。他の作品ならいくらでもサスペンスフルに描けるところを、実に気の抜けたやり取りと演出でお出ししてくるのがこの作品ではある。アキラさんにとっては「常に平常であること」が平常であり、そらコンビニ寄って唐揚げも買うわな。
その後のカーアクションは彼の極まった能力の見せ場ではあるけどもね。

クライマックスはウツボとスズキの待ち構えるトラップ地点。ヒナさんとクロの存在でイレギュラーが起こりつつ、実にエエトコ…もう駄目ってトコでアキラ/ファブルが登場、で次回に続く。いやあ盛り上げるねえ。ギミックと事象の積層構築が上手い。あとウツボさん役の藤真秀の実に小憎たらしい、煮ても焼いても食えない演技が唯一無二で素晴らしい。これがこの状況の緊張感にすっごく寄与してた。

前半~中盤のどこかトボけた雰囲気と、クライマックスの遠慮のない緊張感のメリハリがいい感じの回だった。…あと「よしふみとからあげ」、ちゃんとある漫画なのね。いい絵だ。