ブレイバーン/ダンジョン飯

●勇気爆発バーンブレイバーン・8話。日本を後にして一路ヨーロッパ方面へ…日本は結局完全壊滅だったのかな。備蓄が足りるかどうかという心配の絵でモルヒネが映るのが生々しい描写ではある。スミスはヒーローをサポートする役割を自らに任じているが、それは何となくわだかまりと共にあるようにも見える。ともあれそんな欧州海路の途上で襲い来る3体のデスドライヴ…という状況。

虚栄のヴァニタス・悲観のペシミズム・淫蕩のクーヌス。緑川光茶風林田中敦子という、タイプキャスティングの極みみたいな敵どもはとても強い、というか、望むべき死を求めるというある種の様式があるからまだ対峙できてるだけで、フツーに戦ったら一瞬でこっちの世界中が無くなっちまうくらいの戦力差がある。要するにこの状況、イサミの苦戦もルイスの自己犠牲も徹頭徹尾デスドライヴたちの掌の上に過ぎないワケだ。そういうメタな被膜の存在がどうにも居心地悪く、かつそんなもんに大量の命がかかっているってのが実にキモい。そういう構図ですな。

決死のカミカゼ攻撃でクーヌスごと自爆したルイスだが、ここまでフラグ立てたら多分死亡退場ってことは無いだろうけど…どうなってることやら。オリジナルアニメのドライヴ感が、どこまで最終的な作品の面白さとして出力されるのか。もうちょっと見続けんならんなあ。

ダンジョン飯・9話。タンス一行withナマリと合流、ついでにテンタクルスとのエンカウント発生。ウィズでもこういう植物系は労多くて功少なしってなめんどうな敵だがコイツもその例にもれず(植物じゃなくて刺胞動物…陸棲イソギンチャクみたいなもの?ですけども)。実際ドロップアイテムとしての食材はあまり旨そうじゃないな。あとこのダンジョンにおける死生の様相が尋常ではないことが示唆される。それを踏まえて、タンスのように状況を利用する(≒ナマリを盾にしちゃう)か、センシのようにそれを忌避するのかという差はあるが。

後半はウンディーネとの再戦とその摂取消費。やっぱ喰うんだねえ。アダマント鍋というレアアイテム、ドワーフの膂力、ナマリとの和解という要素がかみ合っての話作りが上手いね。ここにきてライオスパーティの魔物喰いってのがヘンテコなんですよ、という意識を再認識するナマリの視点を置く。実際「これも罰か」ってのが一般的な認識だろうね。マルシルでさえ魔物喰うの抵抗なくなりつつあるもんなあ。あとチルチャックによる「金の介在しない仕事ってのは無責任になる」という金言あり。芹沢さんみたいやな。

タンス一行のキャストは渋くも豪華。タンスの井上和彦は安定の演技力として、二言三言しかないカカ・キキに高橋良輔と長谷川育美ってのは贅沢ではある。ヤーンの所河ひとみは寡聞にして存じ上げなかったのだが、これまたアニメ・洋ドラ多岐に渡る経歴のお方でした。渋い。あとこのパーティ、明らかにウィズにおける三軍キャラのオマージュだと思うんだが(アイテム持ちのタンス、リネーム前提使い捨てキャラのカカ・キキ)、ヤーンさんのネタだけよく判んないな…と思ってたらどうやら「yen」でお金キープキャラっぽい。ああ…なるほどね。