フリーレン

●葬送のフリーレン・7話。Aパート、ゆっくりと滅びゆくエルフに対して慌ただしく盛衰する人間の対比。うっすらと諦観の中にあるフリーレンに「未来でも寂しくないように」と自分たちの彫像を残すヒンメルの、とても正しく優しいナルシズムがいい。忘れ去られた時が死であるっっちう、あの主題ですわな。

Bパート、まずは魔族との小競り合い。街中で魔法ぶっ放すという非常識なフリーレンの行動が、だんだんと「そりゃそうするわな」ってな認識になってくる展開が上手い。人を捕食する手段として高度に言葉を使い外見を整えるという魔族たちの属性は、一見意思が通じるように感じるのがタチ悪い。チューリングテストは通過するだろうが善意どころか悪意すらない彼らの異質性は、この作品の大きなオリジナリティだと思う。

和平の使者のカシラ・魔族リュグナー(嘘)に諏訪部、この手のキャラは百っぺらぺんやってきただけにもう横綱相撲のような安定感。いいねえ。あと荷物みたいにちんまり運ばれてるフリーレン様がかわいいが、多分こういう扱いは慣れてんだろなあ。