吸血鬼すぐ死ぬ/虚構推理/ヴィンランドサガ/もういっぽん

●新番組・吸血鬼すぐ死ぬ。好評につき第2シーズン。Aパートは古典的吸血鬼要素には妙に律義なドラルク、Bは下半身透明とあっちゃん登場、Cは締め切り前ロナルド。特にCパート、ほぼ全編ロナルドが喋りッ倒す上に特殊エンド(だよね!?)で歌まで歌うという、古川慎に特別手当あげていいくらいの獅子奮迅ぶりが可笑しい。楽しいなーと思って見てたがドラルクのヘタクソアルマジロ絵に顔をなんとなく寄せてくるジョンでフッツーに笑ってしまった。てことで演技者各人にあっては他作品でマジメな演技されることも多かろうし、今回も存分にバカやってほしいと思います。はい。

●新番組・虚構推理。第2シーズンアニメその2。冒頭の「いままでのあらすじ」から、怪異と妖怪と幽霊がトランプしながら愚痴りあうという、この作品のごった煮っぽさがよう出たシーンでよろしい。彼らのうち「地縛霊」さんが困っている天井の怪音についてその状況を解題し、口当たりのよい虚構をクライアント(怪異たち)に提示し、そしてアノマリーたる本質を解体する。相変わらず口から先に生まれたみたいな無茶なリクツが楽しいし、その解決方法自体はなかなかゴアで直接的な暴力というギャップもよろしい。ついでにおひいさまは相変わらず丁寧で清楚な上に品性が下品でよろしい。

すげえリソースつぎ込んだ大バジェットってワケでもなく、全体にso-soなレベルの作品だけど、今回もこの調子でヘンテコな話をしていただけるなら楽しそうだな。前期も基本そんな感じだったんだけど、いかんせん物語後半のでかちち怪異の話がやたらと長かったのがアレでしたんで、今回はその辺いい感じのテンポだとうれしい。ともあれ楽しみにしてみよう。

●新番組・ヴィンランド・サガ。これまた第2シーズンアニメ、前期のNHKから局移動。冒頭はエイナルさん登場、かつて母と妹と村と農場、つまり彼自身以外の全てをヴァイキングによって凌辱されて自身も奴隷の身となった、という…この時代であればどこにでも転がっていただろう悲劇の男。どんな状況でも生きてりゃそれで勝ちだという、そんな前提さえ揺らぎつつある失意の中で…ってとこ、物語の最後で満を持して登場するしょぼくれたトルフィン、ってとこでシメ。物語自体はどん底からスタートの状況説明ってだけだが、重厚な演出と遺漏の無い画面設計のお陰で見てるだけでもう腹の底が重たーくなるような、そんな第1話ですよね。…毎週見るよりケツまで溜めといて一気に見た方が精神衛生上いいんじゃないかって気がしてきたが、まあいいや。見ていきましょう。

1話で退場しちゃうエイナルの母と妹に塩田朋子東山奈央、贅沢なことで。若いのにもう擦り切れかけてるエイナルが武内駿輔ってのもよく合ってるな、ってより武内くん便利に使われ過ぎだと思う。しょうがないけど。

●あと、「もういっぽん!」も見ました。これがすごくよくできた女子柔道作品第1話で、スーパーでも凡人でもないキャラ、共感しやすい性格などの視聴者との間合いが絶妙。ここぞってシーケンス(思わず打ってしまった「投げ」のシーン)でものすげえ丁寧な作画になる辺りでグッと掴まれてしまった。あとキャラのお嬢さんたちがどいつもこいつもまるまるしてて、それもマスコット的じゃなくて絶妙にもっさりしたまるっこさなのが良い。感想は多分書かないけど、これ次回も見たいと思う。