リベンジャー/吸血鬼すぐ死ぬ/虚構推理/ヴィンランドサガ

●REVENGER・4話。利便事メンツの中で一際異彩を放つのがニオさんであり、そのフリークスとしての側面に重点を置いたお話。半陰陽という身体性以上に、その精神の在りようが「バケモノ」であるニオさんだが、それでも人として生きて欲しいと幽烟さんは言う。果たしてそれはニオさんにとって「どう」なのか。スラムでカツカツに生きる事と、見世物小屋で屋根とメシもて生きる事。…どっちかしか、選べないとしたらって話だわなあ。

見世物小屋の座長に速水奨。異形の見た目にあのエエ声というギャップ、一座のフリークスたちを人とも思わぬ扱いをする俗物と見せかけて尋常ならざる「愛」を受け入れる精神性のギャップ、キャラがなかなかに立ちすぎたお人で面白い。その歪みは多分、ニオさんに取り込まれちゃった結果なんだろうな。火吹き男やナイフ男など、見世物らしいバトルも見てておもろかった。まあ虚淵の人はこういうの好きだろうねえ。

●吸血鬼すぐ死ぬ・5話。3本目の裏新横浜話が非常にバカバカしくて好き。ロナルド・ショット・ブブオ・マナー違反の4人はちょいちょい人員を入れ替えながらよくつるんでる野郎どもなんだけど、揃ったら知能程度がみんなブブオ並みに落っこちるという、バカ大学生的な雰囲気がなんかいいのよね。空間の歪みという超常現象を前にしてまずやることが「自分のケツを見る」ってのがもう…。あとマナー違反が何だかんだでマナー違反できないのがかわいい。この子、育ちがいいんだよな元々。

吸血鬼裏新横浜に大塚芳忠。毎度ながらバカみたいなキャスティングがすげえんだけど、芳忠さんは吸血鬼人気投票の神で出てくるハズだったのに! ってまああんな話アニメ化してもワケ判んないからしょうがないけどさ。劇中漫画として盆ノ木先生の痔エピソードが出てきたのはこの回の匂わせだったかしら。痔で匂わせ…うんまあいいや、何でもない。

●虚構推理・5話。逃避行にある六花さんと追っかける琴子さん(と九郎先輩)。キャラの癖が強すぎる二人の関係性がなかなか一筋縄ではいかなくて面白い話。「それなりに仲は良かった」ということを示す回想寸劇、確かにまあ…仲がいいっちゃいい…のかなあ、って感じでおもろいなあ。立場的にも心理的にも敵同士ではあるけれど、その能力についてはお互い信頼があるってのもよし。…たまたま絡んできてしまった一般人のお二人から見れば、人目はばからずワカメ酒したろかこのやろうとか言う琴子さんの方が「タチ悪いな…」って感想になるのはまあ当然ですけどね。先輩も先輩で毛深いのは知ってんだよなあ。ふむう。

今回の虚構は連続自殺者の出る事故物件マンションについて。適当に安全安心なストーリーをカマしつつ、六花さんが住み着いてんだから連続死の原因が怪異のハズは無いし大丈夫、という過程と出力のツイスト具合がこの作品らしい。あとひょっとしてと海外系の感想検索したら、案の定Truck-kunネタがわさわさ出てきた。そら六花さん相手ではTruck-kunごときではIsekai送りにはデケんわなあ。ていうか六花さんも馬券当てる為だっつってカジュアルに轢死しないで。運転手さんが困るでしょ!

ヴィンランド・サガ・5話。クヌート登場、彼の覇道たる「血と鉄の道」について。そのように評したのはトルケルであり、彼も同じく血塗られた生き方の男なのだが、その現出の在りようはちと異なる。武力を背負っているが暗殺も奸計も躊躇なく使うクヌートのヤリカタを、トルケルは気に入らない。でもお前の生きざまを見届けたんねんっつたのはトルケルの方だかんなあ。ま、しばらくは彼の好きな単純暴力を存分にふるうことは難しそうだ。

それにしてもあのクヌート坊ちゃんがかくなるとは、ってとこですわな。愛を知ったことで彼がこうなっちゃったってのは皮肉でもあり、真っ当でもある。人を導くってのはしんどいことでんな。