リベンジャー/吸血鬼すぐ死ぬ/虚構推理/ヴィンランドサガ

●REVENGER・7話。ぼんさん相手の衆道商売を尼寺でやらかす。このスケベ尼寺のスケベ尼さん、スケベが順当にトシ重ねて年増の尼ンなってるみたいなデザインが秀逸。その上でこりゃ相当の修羅場も踏んできてんだろうな、って雰囲気もある。これ刺さる人にはぶっ刺さるんじゃなかろか。ともあれ、この尼寺にてもアヘンの喫み放題でありその根っこは相当深い…というより、アヘンで私腹を肥やしてた悪代官をリベンジしたことでタガが外れたのではないか、ということもある。さてねえ。

ラストシーケンスの長崎会所の若旦那とかいまき奉行の会話、煮ても焼いても喰えないバケモン同士のねっちょりした駆け引きが胸焼け起こす。こういうシーンやらせるとホント輝くなあ。あと純粋にバカ強い唐人街の頭目もいい。こんなん相手にしなきゃならん利便事屋もエライことよねえ。

●吸血鬼すぐ死ぬ・7話。今回はABCパートそれぞれキャスティングが豪華。収録の手間がかかる話をまとめたってこってすな。Aパートは人間・靴下コレクションことタビコさん登場。新横の名だたる吸血鬼どもを軒並み無力化してしまう真に恐るべきお嬢さんだが、その行動原理は純粋に靴下フェチというどうしようもないお人。やっぱこのとんでもない落差がこの作品のキモだわなあ。ポッと出のヴェントルーがあとあと効いてくる…ってのもお約束だが。タビコさんに甲斐田裕子。またど真ん中なキャスティングを…。贅沢やなあ。

Bパートはヒナイチくんのちんちん的催眠をドラウスお父んがなんとかしようとしてどうしようもなくなる話。セリフ運びが延々と下らなくて酷くてバカチンで、こんなん喋らされてる速水奨日岡なつみがかわいそうだけどとてもおもしろいのでいいと思います。

Cパートは犬化のジョンとヨモツザカ所長と楽しいバカ吸血鬼ども。やたら口が悪いし管理側だしで好感度最低のヨモツザカ相手にフツーにバカ話してるバカ吸血鬼どもがバカでいい。一方で彼のフラスコの正体がちょろっと示されたりして、上記の「落差」がここでも効いてんのよね。最終的にはほぼほぼバカチン側に傾くバランスなので楽しめてるってとこはありますけどな。

●虚構推理・7話。夜歩く人形・解決編。前回の前提提示で感じられた違和感、ゼンタの境遇と人形のやることにどっかチグハグなところがあるという点からの話。なるほどこの人形は丑の刻参りの呪いヒトガタだったワケか。これを村人が毀損することで呪いは成就する。タエさんたちがその破壊方法を思いつかなかったってのはまあ、そりゃ確かに、あんな異様なもん前にして物理攻撃が通るとはぱっと思えんわなあ。そこだけがゼンタさんの想定外だったってことだ。イレギュラーなものを制作する側とそれを受ける側の意識の違いでしょうかね。

九郎先輩のバトル、今回はまた高圧電流に焼かれては回復するというなかなかエグいもので。物陰に隠れてそれ見てるだけでもなんか精神的ダメージ受けそうなもんだけど、女性二人とも肝の据わったことだな。まあおひいさまは乙女でもないことだし、当然ですかしら。

ヴィンランド・サガ・7話。旦那の長子・トールギルの帰還。典型的なこの時代の戦人であり、父ケティルとはだいぶ異なる。盗人の少年に代償として腕一本を要求する彼の価値観はしかし、この時代普遍的なものである。一方のケティルの温厚さは多分、どうかすると荒れ模様となるこの世界では、少なからぬ困難を呼び寄せることになりそうだ。

仕置きとして棒で打ち据えられる少年のシーンは、目の前チョクにある苦痛から逃れられない恐怖感がすげえキツい。的確で手堅い演出がこういうとこに出てくるのだよなあ。前半で麦よ育てと五体投地で祈るトルフィン・エイナル組の後でこれですからねえ。せっかくトルフィンの目が割と生きてきたってとこだが、どっちみちこのまんまって流れにはならんだろうしな。さて。