プリテンダー/魔女の旅々/体操ザムライ

●GREAT PRETENDER・22話。最後の大作戦、しかし各所にきな臭いものを抱えつつ…という話。事前にシンシアたちに「イレギュラーが起こるかもしれない」ということを言わせてるのは、視聴側に対しての言葉でもあり、その「何か」は陳腐なものじゃないですよ、という意思表明でもある。それを踏まえた上で、うーん確かにこれは上手い。まずカッサーノの登場がいいよねえ。これは予測できなかったことで、となるとあとはもうどうなってもおかしくねーなー、と。そして茶番の招待がマジモンの茶番ですよというあのラストで引き、っていう構成も上手い。さて、あとはどうオチをつけるかですなあ。

●魔女の旅々・11話。承前、かつて師匠たちが活躍した地にて弟子たちはクソレズ的痴態を繰り広げるの巻。入れ替わりプラス惚れ薬という無茶なシチュエーションを描きたいだけのお話であって、それを利用してかつての骨董堂なり何なりがどうこうってのはまあ割とどうでもいいワケである。サヤとイレイナが入れ替わりで演技してんのが聞きどころっつーか、黒沢ともよ本渡楓も楽しそうでよろしい。そして今回初登場のサヤさんの妹さん、ミナさんも一発目から強烈なキャラ付けされておる。彼女に迫られるという難局を解決する手段が腹パンってのが実にイレイナさんだなあと思った。…全体的に大雑把な作風のアニメだけど、それに開き直ったみたいな展開は悪くなかったな。

●体操ザムライ・10話。舞台背景として雨が設定されているのは城太郎にとってのものではなく、全体的に荒れ模様となるってことのようで。実際現状では城太郎さんには順風が吹いている…っつーか、この人物語開始時点でそれほど挫折してないんだよね。正確には「挫折が上手い」というか、その辺は本人の資質とトシによるものだろうけれど。その代わりとして難局に会っているのがまず鉄っちゃんさんで、この人はまあ割とストレートに若き主人公の挫折を経験中って感じ。そしてレオさんが…というより、彼の内に秘めた苦悩によってまたレイチェルがなんか曇ってんのがねえ。苦労人気質というかねえ。あと吉野声の人がサブ筋でまじめにやってんのが面白いけど、それはそれとして報われてもいいと思いました。