帰省について

●遅い正月休みで実家に帰省する。両親と夕飯喰いつつ酒飲んでると、酒は好きだが強くない父親がちょっと喋りモードに入って、愚痴とも小言とも回想ともつかないことをぽろぽろと話し始めてなかなか終わらない。あまりこういうことは無かったのだが、いろいろと思うところも多くなったのだろう。父親が自身言う通り「今までずっと親分やって」きた地方都市の中小木工所のサラリーマンで、定年のちょい前に充分な金でもってリタイアして母親と共に慎ましやかに暮らしている人である。自分が結構好きなことやってきてあまり不満が無いってことで、その分子供の私が中途半端な仕事で日々過ごしているのにモヤモヤしている、ということである。一念発起して何かやりたいことは無いのか、何でも手助けするぞ。…その言葉に上手いこと返せないのが申し訳ないとは思う。しょうがない、と言うのが適切ではないのはよく判るけど、まあしょうがない。

両親とも(いろいろガタは来ているものの)まだ元気で活動しているが、それでももう老境であり、そういうことが心残りになっている。同時にこっちとしても、あと何度こうしてフツーに帰省できるのかと思うとちと心が重くはなる。考えたくはないがそういうときも来る。ふと気付くと「身内が無くなった時の手続き地獄について」みたいなTIPSサイトをブックマークしている。数百m引っ越しただけでこんなけひぃひぃ言うてた私に、そういう処置のことについてみたいなン到底ムチャだなあと気も滅入る。葬儀屋・弁護士・行政書士、そういうのに丸投げできたらそうしたい。…マイナンバーでその辺一気に楽になるとかいう話だったんだけどなあ。

などと思いつつ、翌朝酒の抜けた父親に依頼されて家庭内Wifiの設定を調整したりする。こうして手伝い仕事するのもささやかな親孝行の真似事ではあるし…って、このパソ俺のよりかなりエエやつやな。ちぇうらやましい。…次はもうちょっとエエのん買わなんならんな。俺も。