ハクメイ/フランキス/魔法使いの嫁

ハクメイとミコチ・5話。イワシ親方のツテで土建屋「石貫会」に入れてもらおうと思うハクメイさんである。頑固者っぽい雰囲気の会長にはなかなか認められないが、それでもあまりへこたれず自然体でぐいぐい来るのがハクメイさんのエエトコでもある。…徹夜で仕上げた計画書に「寝不足で現場に来るな、帰って寝ろ」っつーのはいい職場だよなあ。「紅の豚」にも似たニュアンスのシーンがあったが、まあこれが理想やよね。宮崎さんとこの現場は絶対そないなってないであろうけども。現実には。

何だかんだで認められて石垣組みの仕事をてったうハクメイさんであり、危ないところをしのいだりアイデア出したり酒呑んだりしてお話は終わる。スライスオブライフの作品としてよくできてるが、しかし土木作業とはまた面白い視点の話だなあ。どっから出てきたネタなのかしら。作者がもともとそういうのが好きだった、とかか? まあ目新しくてよろしいですが。

シブいように見えて案外萌えキャラな会長に津田健次郎、こういうのに良く合っている(ちょい前も見たな…ヴァイオレットちゃんとこか)。その奥さんの中原麻衣、かわいらしい女性なんだけど要所々々で妙に怖いという役所であり、うんなんかすごく納得した。尻にしかれたい。

ダーリン・イン・ザ・フランキス・5話。他の移動都市との「キス」によって資源やなんやのやりとりをする。この行為により叫竜を呼び寄せることが予想されるのを踏まえ、向こうの都市の「子供たち」との共同戦線によりこれを撃退する計画が立案される。こっちの面々と比べてやたらと落ち着いたパラサイトたちで、悪い言い方すりゃモブっぽいほどであるが、彼らの間では「仲間殺し」としてゼロツーさんの評判はすこっぶる悪い。こんな寄り合い所帯で上手くいくんかいな、っちうところ。

相変わらずゼロツーさんは他者に対して極端に冷淡で、弱くて死ぬヤツァ死ぬべきだしうざいと言うのだが、ことヒロさん相手にだけはとんでもなくベタベタであるのもこれまでどおり。この大きな振り幅は妙うに不穏な感じで、やはり彼女の出自や存在自体の根幹に関わるものではあるんだろうな。ヒロさん巡ってゼロツーに歯牙にもかけてもらえないイチゴさんも不憫だが、ヒロとイチゴの板ばさみで苦労してるゴローさんもなんか報われない。…とにかく、あっちこっちで軋みが見えてるのが危なっかしい。これ絶対めんどくさいことになるよなあ、っちうねえ。

あちらのパラサイトによるとどうやら大人と子供との間には相当な断絶があるようだ。ひょっとしてどちらかが人間ですらないのか、あるいはどっちもか。ゼロツーさんが一人怪物扱いされているんだけど、意外とお互いそない遠い存在でもないんかもしれまへんなあ。判らんけど。

魔法使いの嫁・18話。ステラさん来訪しこないだの対価を払うの巻。エリアスとチセ、どちらもあんまし円熟した人格とは言えないお二人なので、この年下のお友達さんの溌剌さはやたらとまぶしい。すっかり「へっぽこお姉さん」みたいな立ち位置になってしまうチセさんであるが、それ見て心のうちにわきあがる何とも言えない感情に不貞腐れて家出しちゃうエリアスも大概である。ノリとしてはしょーもないヘソ曲げなんだけど、その主体がなまじ強力な存在であるだけにいろいろとシャレんならん、こともあったりするワケでねえ。

帰ってきたら帰ってきたで今度はチセのお歌が催眠効果持ったりして、いろいろめんどくさいなあ…つってたら本当にめんどくさい人が現れた。灰の目に加えてカルタフィルス、またかよ! ってなもんである。灰の目はあの姉弟にやたらとちょっかいかけてくるけどなんかあるんですかね。ともあれ、この悪意二人がそろっては到底平穏には続くまい。次回どうなることやら…っつーか、この二人どんな意図があって組んでるんだろうね。両者とも独立で動くのが好きそうな性格だと思うんだがな。