ハクメイ/フランキス/魔法使いの嫁

ハクメイとミコチ・2話。Aパートはお祭りにて歌姫を決めるお話。なんしかミコチさんは鼻歌見込まれて同率トップ当選してしまうのだが、そりゃライバルシンガーさんからすりゃおもんないわな、というね。なんかこう…「私そういうの苦手なんで…」とか言われて逃げられる鬱陶しさってのも判りますわな。とりあえず仲直りして一緒にお歌を歌うのですが、そうか…この世界フツーに付喪神とかありやがんのか。小さい世界はいろいろやな。

Bパートはぽっぺんのリズムで骨を動かすネクロマンサー姉さんの話。なかなか怖い描写だとおもうんだけど、全体的に非常にのんびりした雰囲気を出してんので普通に流しそうになる。あるいはあのぽっぺん人工心臓って骨じゃなくても動くんかな。それはそれで怖いな。

Cパートはマスター再び。先代(母)の使ってたコーヒーミルが動かないが、それは故障ではなくて「自分で休むと決めた」からだった、という話。こういう濃厚で、生物と無生物の教会が曖昧になる話は割と好き。今回の3話はどれもそういう傾向があるのだけれど、何でしょうね。小さい世界だとその辺の区分けが茫洋としてくるのだろうか。…あと、たまにでっかいコーヒー豆とか出てきて「そうだこいつら小さいんだっけ」とか思い出させてくれる。ホンマはレイノルズ数とか考えると、あのポットから液体注ぐのも難しいだろうとは思うんだけどな!(ヤボの極み)

ダーリン・イン・ザ・フランキス・2話。ヒロさんたち「子供」はキスも知らない、という純粋培養ぶりである。だからこそ、ハタで見てるワシら視聴者が「おいおいおい」と思いつつつい笑てまうような類推に気付かず、彼らの中のリアルさと状況がかもし出す別視点からのヘンテコさを並行させて進めてしまう。ま、そういう風に脚本やら監督やらが構築してるということですけどね。てことで、ヒロさんが幼馴染のイチゴさんとヤっても上手いこといかんかったのでしょんぼりした、という話。…「ヘタクソ」である。

彼ら子供と対置されてんのが玄田やら飛田の「大人」であるんだろうが、このちょい異常な世界に組み込まれてしまっている具合からするとこの二者は似たり寄ったりのような気もする。今んとこオニのゼロツーさんがそこから突出した特異点のような存在であり、彼女を軸にして話が転がっていくのだろうなというちょっとした期待もある。しかし何やね、ゼロツーさんのヒロさんイジリはそこまでの余裕がなさそうっちうか、少々あからさま過ぎる気もするな。何か抱えてるものがあるのか、あるいは単にイジリ気質ってだけなのか。

模擬戦としてのロボバトルがありましたが、改めてこれパシフィック・リムエヴァ風味(逆か?)って感じやねえ。パシリムが男女横並びでよりポリティカルにコレクトなのに対し、こっちは後ろと前なのでアレでソレだ。…前の女子の後頭部にモニタくっつけるとか、それってどんなフェチなんだろうなあ。

魔法使いの嫁・15話。チセさんがぶっ倒れたのは彼女の魔法存在としてのムチャな出力のせいであるようだ。スレイ・ベガというめんどくさい属性は、命削るわ余計なもん寄せるわで彼女にとってエエコトがない…ように見える。ま、そのぶん出会いもあるのでしょうけどね。とりあえず、人のお医者じゃどうにもなんないからってんでオベロン王の導きでティル・ナ・ノーグにて取替え子の医師に診てもらう、ということである。

この世においてはそんな感じでムリも出るだけに、ちたにあさんもエルフ医師も「この妖精界で人ならざるものとして暮らせばいい、それが自然」と仰る。しかし、人としての器をそう軽々には捨てることもできない。…エリアスにとって、自分をこの「容」にしてくれたのは人であり、なればこそ嫁にも人を求めてしまう。ま、いつまでもこのままではいられないでしょうけれどもね。

時間の流れの異なるあの世とこの世、季節が過ぎ去るほどに時の飛び去るエリアスの家にてシルキィさんが待ってるシーン。ブラウニーの彼女がかつてバンシーだった、ってのはちと意外だが、そういう変性ってあんのかしらん。あと普段からあまりしゃべんない彼女が、早く二人とも帰ってこないかなーとまんじゅうフェイスで待ってる絵がいい。この作品のギャグ顔にそれほど熱狂もしないけど、この時のヌキはよかったなあ。