オルフェンズ/コンクリート

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ・13話。えげつない攻撃を喰らった弟さんはしかしまだ生きていて、悲惨な状況ながら最期に兄と話をする機会を得た。一方その上司ッつーか元凶である筋肉オカマさんはミカによってもっとえげつない攻撃喰らって死んでたのでした。MSサイズの長ドスでもって正中線両断である。ま、悪役の最期としてはエエ花道ではあるよね。カバヤンさんは生き残って責任取らされてるけれども、命あるだけましでしょうか。

てことで、小規模な戦闘ながらなかなかにドロドロしたお話であり、こういう情念渦巻くような脚本って才能だなあとちょっと思う。生き残った者と死んでいった者のために、どうやらこの世界ではそれほどメジャーではない「葬送」という儀式をやろうというエピソードに繋げるためには、確かにこれくらいの精神的な濃さが必要であるかもしれない。あまりアッサリした死生観じゃ葬式やってもあんまし引っかかりもないもんね。

んでまあ、そんな情念の坩堝みたいな式のあとで、知識やデリカシーやいろいろ足りないミカさんがクーデリアお嬢様にチューするという、これまたよく判んない情念の話をオチとして持ってくるってのがすげえバランス。タービンさんとこのご様子はミカさんには情操教育上良くないかもしれまへんな! とまあそれ以上に、ちゅーしてるタービンさんの前でオルガさんの方をガッチリ見ているメリビットさんがなんか面白すぎた。ちょっと怖かったよ! ステープルトンさん童貞喰いの人? マクギリスさんはロリ相手に妙な手際のよさ見せ付けてるし…。そういう人多いのかしらん。

●コンクリート・レボルティオ・最終話。改正超人法を巡って対立するいろんな勢力。もう誰がどこの所属なんだってのは入り乱れておってよく判らない。ますますマーベル世界みたいになってきたな…ってーかこれ2クールだったんだ。この回が終わったとこでやっと気付いた。1クールで謎が謎のままでもまあいいかな、とか思ってたのでちょっと嬉しい。まあ後期シーズンになって謎が明かされるかどうかは判んないんですけどもね! 

てことで基本的には超人を管理するのか自由を認めるのか、そんなお題目で戦う人々の話。最終回ってことで今までの登場人物が続々出てくるってのは単純に面白いし、同時に「こりゃ収拾もつかんだろうなあ」ってなカオス感が横溢しているのも判る。局所的にぶつかったジローさんとクロードさんの戦いは、ちゃぶ台返しみたいなジローさんの暴走によって一応の旗色が付いた、と言っていいのだろうか。…ついでにキツネの妖怪さんが思いのほかジローさんにマジな心持ちしてんのが判ったりした。重いなあこの人もなあ。

最後にジローさんの出生の秘密、どうやら原爆が落ちなかった(代わりにエノラゲイが落っこちた)というこの世界の「爆心地」で見つかった赤ん坊、ということらしい。黒いゴジラみたいな影は彼の力そのものなのでしょうかね。

●総評…ってっても、ちょいと豪華なメンツ揃えて画面を賑やかにして入るが、あんまし一区切り付いた感じもしない「最終話」なのでねえ。実際第2クール見てからまとめて感想を述べるべきではあろうなあ。とりあえず半ばのこの辺までだと、作品のカラーとして最も前面に出てるのはやっぱ會川脚本の部分でしょうね。いろんなジャンルの超人をかき集めてごった煮にする、という派手なギミックでもって、その流れはやっぱり辛気臭くて人間のエゴっぽいネタを外してこないのは本当に…なんと言うか、一種期待を裏切らないなあと。作画的にも見所多く、とりあえずのフックはかなり多かったので毎週楽しみでしたよ。

てことでまあ、本格的な感想はまたそのうちってこったな。第2クールも多分見ますよ。多分ね。