ジョジョ/コンクリート

●あれ…ガンダムUC録画できてない? しょうがないなあ…そのうち何らかの形で補完しようか。まいいや。

ジョジョの奇妙な冒険・12話。チリペッパーと音石、その決着。傲慢で強くて諦めも悪い、ジョジョの敵役として充分なキャラだけど後一歩のカリスマ性が足りないのでまあ中ボスかな、って感じの音石さんである。電気を自在に利用できるという能力は、脚本のヤリカタによったらかなりラスボスっぽくも作れるだろうけどね。…一旦海中に拡散してしまってもまだ、海泳いで船に乗り込めるなんてのは相当な根性ではあるなあ。

てことで今回は森久保さんの音石オンステージを賞玩する話。ノリノリで喋り倒しムダにギターかき鳴らすキャラが中の人によく合ってて、違和感無さ過ぎるにも程がある。このキャスティングを思いついただんかいで8割方の勝利ですわなあ。…一方の運昇ジョセフ、こちらも前シーズンのマッチョじじいぶりが嘘のようなよぼよぼキャラでよろしい。ラスト近辺のためらいがちな孫との交流など、やっぱ年季経た演技者だなと思う。

…んで「ライトハンド奏法」って何なんでしょう。検索したけどイマイチピンと来なかったですが、まあとにかくスゲエってのは判りました。うん。

コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜THE LAST SONG・最終話。アバン、ヤマトやウルトラマンやSWなどで落ち着いてしまった「その後」を見せての本編は超人VS妖怪、その決着。大暴れするジローさんは超人たちに屈し、そして世界は超人たちを許容することになる…とまあ、泣いた赤鬼式の自己犠牲を図ろうとするも上手く行かない。そらまあやっぱ対立する強い敵が居ないとね、ってことで里見さんがその役として舞台に上ってくる、という図式。「たかが歌、たかが映画、たかが超人」…つまりたかがアニメ。それを笑う者、里見さんこそジローさんが抗うべき対象である、ということだ。

最後、人ならざる者たちはゲートとなった里美の力によって別の世界に旅立つ。きっこさんたちはこの世界に残るが、世界に遍在するジローさんもその一人、といか何というか。この世界には「いざとなれば皆の呼ぶ声に反応する」超人、ジローさんが居るというのは現実のコッチにはない要素。いや、それはどうかな? 超人はここにも居るのかもしれません。ほら、あなたの後ろにも…ヒッヒッヒ、って演出間違えた。まあいいや。

ジローさんの力を「この時代のものじゃないような」とフーロータさんが評してたけど、あの火炎龍もその表現ネタの一つなんだろうかしらね。検索したら幻魔大戦はこの…まあ昭和での5年後くらいか。ま、金田さんはすでに似たようなことこの時点でやってたかもしれんですけどね。

●総評。會川脚本で水島精二監督。めんどくさい元ネタをなんとか一般性のある方向に振り戻す、という感覚で見てたんですがどうでしょうか。とにかく、この作品をちゃんと…包含するネタや思想性を余さず語ろうと思うなら、それこそ別に小説がかけるくらいの熱量を注ぎ込んでんだろなーと思わせるような毎度の會川脚本ではあった。斜に構えた登場人物たちや時系列シャッフル、肌合いの異なる世界観の大量ぶち込みや現実の歴史との呼応ネタなど、フックとなる要素がすっごく多いしねえ。

そんなごった煮の状況でラストまで来て、いやあ、結構王道な盛り上がりラストになったのは少々意外だったかもしれん。この流れだとオープンエンド気味な「わあわあ言うております」みたいなシメになるかもなとも思ってたが、そこはメタレベルでエンタテイメントを題材としてる作品だし、こういう終わり方がエエだろうなとなったんだろうか。いや、文句も無いし満足もしましたけどね。

上記のとおり元ネタとなる現実の歴史・事象が多岐に亘る作品だけに、できたらネタバラシっぽく解説本とか出てきてくれたら読んでしまうかもしれない。時系列シャッフルも含め、ワシのようなノベタラと見てる視聴者にはいろいろ見逃してることが多すぎたような気もしますしね。とまれ、なかなか歯ごたえのある作品でよろしました。…ちょっと見るの疲れたけれども。