コンクリート

●コンクリート・レボルティオ・5話。承前、怪獣と超人と一般人たちの話。超人課が仮想敵として怪獣の脅威を演出していたという後ろ暗い設定を出しておいて、それを利用し怪獣を御旗の錦に祀り上げて世間を操作しようとする広告代理店、そしてその上を行って怪獣人気に終止符を打ち、ついでに怪獣自体はジローさんの血清を元に作り出していたという超人課…という、いくつもいくつも策謀と思惑を積み重ねた構図が実にイヤらしい。実体を知らぬのは(42年前後だと)ジローさんときっこさんと風郎太さんくらいかしら。

んでもって更に更に、愛と平和もて怪獣を売り出そうとした代理店と学生運動に対し、ちょいと突き動かしてやったらあっと言う間に騒乱と破壊を求め出す世間の人たち…というのも生っちいよなあ。怪獣にお題目もテーマも要るものか! あいつら暴れて壊してりゃいいんだ! ワシらそれが好きなんだ! というのは確かに真理ではあるよ。人の条理で割り切れるような概念に貶めるな! というリクツは、しかし割と危ういものでもある。それすなわち超人たちにも適用できそうな文言だしねえ。

矛盾を抱えつつもふんどし締めなおして怪獣と相対するジローさん。今回もそんなクライマックスバトルはすっげえ作画リソースを割いてあって、長い大通りの手前と奥の方向にダイナミックな動きを見せるコンテが実にめんどくさい。あときっこさんの魔法で、きゃらきゃらしたカーテンの向こうからごっつい銃が出てきたシーンが面白かった。合わねーなデザイン的に!