オルフェンズ

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ・3話。第一班にキッチリ見切りを付けたはいいが目先のお足が足りないのである。会社経営って難しいねーっつってたらクランクのおっさんが一騎打ちを申し込んできたので、じゃあってんでミカヅキさんが出張ってってカタを付ける。ついでに資金に関してはちょっとだけ覚悟の決まったお嬢様がなんとかしてくれそうな勢いであって…っちうね。

今回はまあ、敵方クランクさんとこっちのミカヅキさんの徹底的な価値観のすれ違い、この無常観というか不条理につきましょうかなあ。クランクさんの武人気質は他の組織や作品ならば…例えばVガンダムのワタリー・ギラのように、結構な情感を持って語られるような事柄である…のだが、少なくともミカヅキさんにとっては「目の前の障害物」以上の意味を持たない。ミカさんの側からすればクランクさんの事情は知ったことではない。そしてこのミカさん側の立場を主役に置くってのが一つのキモだろうなあ。最後まで物語的にカッコいい形であろうとしてるクランクさんを、タメも何も無く拳銃で処理してるミカさん。それは強さというより「そういう形で存在していないと生きてこれなかった」という、ただそれだけのことなのだろう。

前半でぐだぐだと醜態晒してる第一班のおっさんどもをほとんど躊躇もナシに撃ち殺してるミカってのは、この後半の展開の布石としていろいろ有効である。多分前半見てた人はちょっとした「昏い喝采」を上げたりしただろうけど、ミカにとってほぼ同じことをやっているだけの後半の処置はまた別種の感覚となる。やっぱ上手いなあ…岡田脚本、生々しさがハマるとすげえ効果を発揮する。ハマればですけどね! 

あとクーデリアお嬢様が単なる世間知らずでもない、悟りきった人でもないというすごく主人公的な「そこそこの精神的強さ」を見せ始めててとても良い。細かいとこで丁寧に萌えっこ属性ポイントを稼ぎつつのこの存在感。このままならば確かに主役の一人として十二分なキャラぢからをお持ちだなあと思います。あとチョビヒゲ青山穣の人はすごく類型的なこすっからさがありそうで期待している。是非ともこのまま最後まで生き残って欲しい。ゼヒ。