シドニアの騎士/血界戦線

シドニアの騎士 第九惑星戦役・5話。イザナさんとつむぎさん揃って大怪我でありどうしようという状況。イザナさんが義手義足になってんのは「再生肢が面倒」っちうことのようで、この世界では生きてさえいりゃカダラは何とかなるものみたい。全身の90パーを失ったというつむぎさんも、モノがエナだけあってどうやら復帰するに至ったようだ。すげえなガウナ技術。

てことで、わが身呈して活躍した皆さんの話。ここにきてつむぎさんが段々とシドニア世間に認められてきており、特にお子さんからウケてんのはほっこりしますわな。次回の戦闘がいつになるか判らないが、それまでにみんなからちゃんとお仲間として認められるとよろしいね…って、そこまでにまだいろいろあんだろけどさ。海苔落合さんがなんか普通に頼もしいのがちょっと怖いぞ。

しかしキャラのフツーの活動がそれぞれ楽しくてよろしい。ひどい目に遭ってる谷風さんとか酷い目に遭ってる(自業自得気味な)ツルウチさんとかね。谷風さんの顔芸ネタはどうやら定番の域に入ってきてるようでご愁傷様である。そして相変わらずあざとかわいいつむぎさん、今回は部屋から外の世界…いやシドニアの中か、まいいや、街の風景を一望して「うわあ」と嘆息したりしてかわいいな。うむ、日常の生活描写がおもろい作品はいい作品だ。…念願のネコと出会えたのも良かったけど動かなかったね。ネコCGはやっぱ面倒なんだろうな。

血界戦線・5話。レオさんは異界の住人、ネジさんと友達になる。人知を超えているアッチの世界とはいえその住人ってのはピンキリであり、このネジさんは至ってヘッポコで無害なお人である。ただ、彼には「強いストレスを与えられると自分と周囲もろとも記憶喪失を巻き起こす胞子を出す」という厄介な能力があった。そこを街のバーガー屋さんに目をつけられ…というお話。

大規模記憶喪失の惹起というネタはあるものの、基本的にはレオさんとネジさんの心温まるエエ話、である。無邪気でぽんやりしているけれど、この友情を護るためならばどんなに自分が痛めつけられても耐えるし、しかしレオさんに危害が及ぶとなれば一気に爆発する…という、ネジさんのキャラクタがホロリと来る。ホワイトさんが「自分たちではない者たちと判りあえるなんてのは幻想だ」と、何らかの過去を思い出しながらなのか述懐するそのあとにこのネジさんを置く、ってのが良いバランス具合。多分ホワイトさんの言葉にも軽んずべからざる真実があるのだろう。実際これこのとおり人間世界にもどうしようもないクズも居る。でも、今はまた友人となったレオさんとネジさんの関係を見つつ、エエ話で終わらせておこう…ってな気にもなりますわよねえ。うん。

チンピラバーガー屋の二人に梶裕貴塩屋浩三。それぞれ「控え目に見えて実はすげえゲス」と「押し出しが強そうだが実はヘボ」という、すげえそれっぽいハマり具合はこの作品ならではでんな。そして件のネジさんに大谷育江という…なんかこう、やっぱこれ制作側の趣味というか職権濫用というか。おもろいのでとてもいいですけれども。あと冒頭のNYっぽい町並みとか、美術BGがシブくてかっこいいねえ。手間かかってるなーとか思う。