シドニアの騎士/血界戦線

シドニアの騎士 第九惑星戦役・4話。敵ガウナの中に取り込まれちゃったつむぎさんであるが何とか自力で脱出に至る。しかし何かこう、「ひどいこと」をされて腹が立ったので暴走してしまうのである。…暴走の理由が「こんなことを仲間のみんなにされたらたまらない」ってのが純粋なつむぎさんらしくはあるのだが、しかし確かにこの暴走ぶりはちょっと不安定な印象を与えるな。ここまでの同朋心を持つに至ったのはのり落合さんの教育の賜物…なのかしらねえ。

暴走のあおりでイザナさんがエライ目に遭い、ガウナのビックリドッキリ長距離射撃を防いでつむぎさんも半死半生になり、とメイン面子に相次いで危機が訪れる。そうでなくてもロボ隊の損耗がすげえことになってるみたいだし、つくづくこの作品の防衛戦闘は命がけなんだなあと思います。結構簡単に人が死ぬよね。メインキャラはある程度死ににくいにしても、いつかは死ぬかもなあという恐れが拭えないというかね。

それにしてもイザナさんは身体的に何らかの「変化」が多いキャラなんだなと思う。多分このイヴェントを経て義手義足になるんだろうしね。…原作からの設定改変として判りやすくてよろしいな。

血界戦線・5話。街を暴走する巨大な鉄塊、その主はめんどくさいお嬢さん・偏執王アリギュラちゃんである。彼女はかつて「イケてる性格の悪人をすり潰してイケてる面した善人の体にブチ込む」ことで理想のあの人を作ったのだが、ライブラさんたちに保護されてしまったのでそれを奪還においでになったというワケ。頼みもしないのにガッツリ巻き込まれたレオさんは、一応ライブラの一員としてどーしてやろうかしら…というお話。

派手で浮かれてて勢いだけの、実にこの作品らしい良編だなーと思いました。一連の事件が終わった死傷者数が数十人だか数百万人だか、というすさまじく大雑把なところを含め、狙い通りに愛らしい良い加減さが溢れている。そんな本編の狂騒的な雰囲気と、前後サンドイッチのレオ/ホワイトの青春譚が良い対比。ホンマのとこホワイトさんもアッチ側の人間(?)だし、そのうち単なるセイシュンでは済まなくなってくるのだろうけど、まァそうなったらそうなったでお話の醍醐味ってやつでね。

イケメン融合体のブローディ&ハマーにそれぞれ藤原啓治宮野真守、めんどうなお嬢さんアリギュラにこおろぎさとみ…と、相変わらず豪華なキャスティング。どころか今回は劇中映画の「ツインズ」っぽいのの、シュワルツェネッガー三宅健太ダニー・デヴィート飛田展男という…何考えてんだろうねってレベルのキャスト具合でほんとにもうね。…これに限らずこのアニメのキャスト方針、アニメ制作界の豪華キャストってェよりはどうも「ぼくのかんがえたさいきょうめんつ」っぽい、何だか同人的なベタベタさがあるのよな。まーそれが作品自体の開放的な雰囲気とよく合ってんですけどね。