●弱虫ペダル GRANDE ROAD・19話。マキシマさんからのオーダーを受け、エース今泉を守るためなんとか御堂筋を抑えようとする小野田クン。しかし、どうしてもあとちょっと抑えきれない。御堂筋さんは技量不足と言うが、まァそれ以上に小野田さんの性格的な問題が一番だろうなあ。彼は「誰かの邪魔をする」「誰かの先を行く」というのが苦手なのである。じゃあどうすんのってんで、追っかけることにしたらこれが速い速い。やっぱ坂道さんはくっついてくスキルがとんでもないのでありますな、って話。
結局先頭集団は5人の寄り合い所帯となり混戦模様。ここで煽ったり走ったりする御堂筋さんをことごとくあしらってる今泉さんがすげえ強キャラでして、そらまあ「キモー筋」呼ばわりもするやろなって感じ。相手の御堂筋さんは当然トサカに来てひたすら人外化してるから余計にキモいよね。この辺の人間やめちゃってる感覚、どんどんエスカレートしてってもうほとんど妖怪大戦争である。原作でもアニメでも、こういうの描くのってある意味楽しいやろなあ。いや、演じてる遊佐兄さんもホンマ、大ッ概なんですけどね。何だあの喉を枯らすような声。こえーよ！
何だかんだで舞台で暴れてる彼らに比して、ちょっと地味なのが箱学組ですね。…今泉さんが福富さんの思考を推し量り、「彼はマナミ・東堂・御堂筋を警戒している」と言うのだが、ここで小野田が抜けているのがそこそこ重要かもしれない。今泉さんの推量ではあるが多分それほど間違ってはいまい。小野田さんと相対する時、彼は何を思うかですかね。あと福富さん、一年三人に追いつかれて後ろチラ見してる時の「なんだこいつら」みたいな無表情がなんかこう、すげえ味わいがあっておもろかった。
●ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース・31話。VSマライア後編である。原作の段階で既にそうではあるんだけど、こうしてアニメになって絵と音が付くと、もう頭からケツまで濃厚なサービス回だってのが判る。下腹に気合を入れろだのリズムを取れだのええいワシが動くだのの台詞も然りながら、あの体勢になってからの動かし方や演出がそのまんまである。ひどいな！ マジでひどいな！ 腰を振るな腰を！
やっと身を引き剥がしてマライアさんを追っかけ始めたらそれはそれで、ギャグっぽいSE発しつつくっ付いてくる鉄製品の嵐やら、胸ポケットに入れたボルトやナットが巨乳状態で飛んでゆく辺りのオーバーな表情やら、昭和的ベタコメディな演出がいちいちおかしい。しかしこうして見ると、カプコン対戦ゲーは上手いこと描写を拾ってるねえ。「なに想像してんのさ」や電線カットなど、一旦必殺技化されてみればこれ以上ないくらいのフィット感。ちと感心したりする。
かくのごとく散々ヘッポコギャグをやらかした上での「それじゃああんたの負けだお若いレディ」がジョセフらしくスパッと決まっててカッコいい。こういう辺りがジジイジョセフの人気でもありましょうな。…ってとこで次回へのブリッジ、早速アレッシーの顔見世ですが…おお、小野坂のあんちゃんかいな。うん似合ってる似合ってる。てェか前回気付かなかったが、グンバツ婆さんは沢田敏子さんだったのね。ベテランもベテラン、ワシは名作劇場とかのナレーションの印象が強いお方だが、またエライとっから引っ張ってきたなあ！
●ユリ熊嵐・8話。まあ多分そうだろうなとは思っていたけどユリーカ先生はやっぱりクマである。正確にはクマであったが、クレハさんのお母んに裏切られたと思いクマを止め、永遠に箱として「スキ」を永久凍結する人間となった。彼女は今、かつて失った「スキ」をクレハさんの中に見出し、そして箱に入れようとしている。…ギンコさんは不利ですな。クマとしての彼女にできる事は限られている上に、るるさんが介入してきてはねえ。あの雷鳴の中、罪熊であることの理由は聞こえなかったけど、何でしょうね。やっぱクレハさんを独り占めにするために「スミカさんを見殺しにした」ことかしらん。
スキが本物か確かめるため、屋上という舞台に上る今回の主役たち。この屋上シーンは、初期配置の状態から言葉や人物が積み重なってゆき、その度にシーソーがグイと傾くようにドラマが転がってゆく、そんなダイナミックさが実にクライマックスでよろしございました。皆さん熱演だけどここはやはり井上喜久子のユリーカ先生よね。包容力のある大人としてのキャラから強引にクレハさんを唆そうとするキャラまで、あー必死だなーこの人、って感じがもうすごいものね。…主に回想シーンにおけるクマとして、喜久子ねーさんのキャピっぽいお声が聞けますよ、ってまあそれだけでもおもろい回だったのですけれども。
かつてユリーカ先生と出会い交わり、その方向性を決定しちゃった謎の「彼」に能登麻美子。この人もよう判らん存在やなあ。彼ちうてるけどホンマに男性か？ とかねえ。学園の根幹に関わる人っぽいですが、なんかこう…死んだは死んだらしいけど再登場ありそうな雰囲気がもわもわと致しますな。
