スペースダンディ/鬼灯の冷徹/キルラキル

スペース☆ダンディ・10話。冒頭のゴーゴルVSジャイクロの壮大なる戦いは割とどうでもよく、お話はミャウさんの故郷星にてループしてしまうご一統にフォーカス。これがまた何というか、濃厚な日本の地方都市臭のする…そうねえ、コンビニとかは出てくるけどこれ昭和のホームドラマだよな。子沢山のお母んはおおらかで、田中邦衛みたいなお父んは寡黙で。カウンタックのポスターにジャスコ、憧れのマドンナは水商売。あああ…ホームドラマにむせるわあ。つーかこの世界のベテルギウスってあんな星なんだ。いろいろだなあビートルジュース…。

全体的にちょっとエエ話で終わらせてんだけど、要所々々でどうもすっとぼけたトコがあんのもこの作品らしい。マドンナが実はレズなのでガッカリってのはまァ実際にもドラマでもありそうなネタだけど、何でこのネタでゲストメカデザインが出てきてそれも樋口雄一と大河原邦男なんだよ! チョイスおかしいでしょ! 今ここに幻のガンダムVSイデオンが。…冒頭のメカもともかく、途中で出てきたよう判らん部品、あれテムレイパーツっすよね? まさかわざわざ大河原にもっかいデザイン起こしてもらったんじゃないだろうね。バカだねえ。ホントにバカだねえ。

昭和な両親に山路和弘一城みゆ希。ベテラン声の芯の通った安心感は流石ですな。あと矢島正明のナレーション、今回もあの御大に「なわけねーだろ早く気づけよバーカ」みたいなこと言わせてて脚本好き勝手でよろしい。なんつーかこの、収録現場が楽しそうな作品ではある。

鬼灯の冷徹・10話。前半は亡者を裁く十王様たちの話。閻魔さんを筆頭とした地獄の裁判官ですが、確かに閻魔さん以外はワシらよう知らん、ちうか印象薄いわな。閻魔様のあの巨躯は畢竟、そんなけワシら衆生からの認識度合いが高いということの表れかもしれず。ええ、ですから誇っていいと思うんですよその腹もね、ってのは後半のダイエット話に繋がるんですが。

あとは供物問題。ご遺族がエエモンたくさん持ってきたらそれで地獄を免れるってのはそれでいいのかなあ、って辺りを微妙にボカしつつ肯定してるあたり、鬼灯様も官吏の素養は充分やよねと思ったりした。ま、その辺あだやおろそかな裁きをするような方でもなかりましょうが。あとじゃがりこはともかく、所十三っぽい人はエエんかしらあれ。!?

後半は上記のダイエット話。ま、閻魔様の押し出しにあの腹は欠かせないと思うし、地獄のことだから別に生活習慣病で死んだりもしないだろうしねえとは思うけども。焦熱地獄と寒冷地獄の間でいたりきたりしてダイエットするというネタは、何かアレだ、焼き豆腐を思い出してん。…何の落語ネタだっけこれ。まいいや。

キルラキル・22話。一皮むけたリューコちゃんはヌイさんを圧倒する。あの手この手で超越的立場を維持しようとしてきたヌイさんであるが、ここにきてとうとう度を失ってついでに腕も失ってしまうってこってすわな。腕を落とされたときに「うでー!」ちうて叫んでましたけど、そういや回想で目を切られたときも「めー!」言うてたっけ。今際の際の叫び声が今から気になりますです。一方ラギョウお母様と生命繊維の野望は地球丸ごと消費しての進化というか何というか。ダイソン球ほどは行かないが、カルダシェフのI型文明をやらかす、って感じ? まいいや。

えーてことで本編はやっとここにきての姉妹共闘展開。長い間の反目を乗り越えてのことですが、まずサツキ様からそのキッカケと流れをつくるってのはお姉ちゃんですな。謝罪して頭を下げた瞬間、二人の間の風向きが変わって髪のたなびく方向が変わる、ちう演出が判りやすい。この世はなべてワケ判んないものであり、その多様性こそが人の本質である。単純な生命繊維の一枚布にしてしまうのはイヤなのである。ってとこであの「何だか判らないコロッケ」がツナギになるとはねえ。…初っ端からのシコミだったのか、たまたまの符号をこれ幸いと持ってきたのか。いずれにしても、あのコロッケを旨そうに喰うサツキ様の絵、ってのはなかなかの見所ではありました。

腹もくちくなったしそろそろラストバトルに行きますか、ってとこで今回のシメ。まだまだ展開もドンデンもあるだろうけどもね…っておお、マコさん再度の喧嘩部極征服ですか! 確かあれリューコちゃんが粉砕しちゃったと思ったが、伊織さんが再度縫製しなおしましたか? 燃えるねえ。あと冒頭のリューコちゃんと鮮血のABパーツ分割合体シーン、背景がワイアフレームとかもう古臭くて最高。