●ぎんぎつね・7話。ユミさんのカレシの人はお寺の子でありました、っちう所からのお話。意外な人が意外な立場であるんだな。でまあこのお寺さんにはポルターガイストじみた怪異が発生しておるのだが、一部の小坊主さん以外はあんまし気にしておられないってのが流石僧職というか何ちうか。結局それらの出来事は、敷地内にある神社の神使・イタズラおサルの二人組によるものでした、というね。
神仏習合のアレコレによって同居しているお寺と神社。確かにこれ、現象的にはなかなか面白いネタではありますね。神社には神使として人ならざる存在が宿るが、お寺さんにはそういうのはなくて(死者を含めた)人間メインのスポットなんですよ、ってトコだろうか。まあお亡くなりになった人のことも仏さんと言いますしな。
寄る辺無き神使と人間の関わりというちょっとおセンチな方向に進みかけて、やっぱし「あ、このサルどもは根っからこういうヤツなんやな」という明るい方向に振り戻すバランスは割とアリだと思う。それでもイタズラの理由として「ヤなことを忘れるもん」と言わせており、つまり孤独であるというのが「ヤなこと」ではあるんだろう。サルたちにとってもこうして相互干渉できる相手ができたってのは、歓迎すべき事態なんだろうな。そのことが身にしみるのは、なまじ寿命の長い存在ゆえに結構後になるのかもしれないけれどもね。
今回はそういうお話の根幹もともかく、出てくる人々(神使)によるキャラドリヴンな面がなかなか面白かったな。まず何だかんだで結構こなれてきたサトルさんは、今後ツッコミ役としてエエ立ち位置を占めるかも知れまへん。んでお寺さんの家族は女性陣を中心にエエ人格してんなーと思ったり。イケメン朴訥坊さんにちょっかいかけてはうひうひ言うてるお姉さんとか、なかなかのタチ悪さでよろしいと思う。そして先代のサル神使さんの、ビックリするほどの強キャラぶりは何だろうねえ。菅生隆之ボイスで隻眼でワイルドで、なんかあんただけ歴戦の傭兵みたいな雰囲気になってますよ。