ぎんぎつね

ぎんぎつね・10話。サトルさんと剣道と神社稼業のお話。相変わらずの性格のおかげでどうも剣道部員たちとギスギスっぽいことになってんのだが、そこにお節介する剣道部主将さんの強引で大雑把な手腕によってなんとかなっちゃう話。ま、サトルさん自身もマコトさんたちとの交流によってちょっとだけ「冷たい視線で受け流す」の技を手に入れてるようだし、ヤなヤツかと思われた吉野声の茶髪兄ちゃんもなんかツンデレっぽいこと言うてたし、そない気にせんでも丸く収まってたのかもしれまへん。それでも、サトルさんが苦手意識持ってそうなこのエエカゲン主将の存在は、サトルさんにとってエエ方向性をもたらすことではありましょうな。

てことでサトルさんメインのお話。上記のとおり割と冷静なツッコミキャラの様相も持ってはいるのだが、基本サトルさんってば控え目で一歩引くタイプのお人である。序盤のマコトお父んとの会話、「部活が忙しそうだし神社行事は私たちでできるよ」と言うお父んの言葉に対し、訥々と「自分は経験が無いので足手まといになるかもしれませんが…」と受けることで「そう、じゃ手伝ってもらおうかな」というお父んの回答に至るこの流れ、この機微が実に「らしい」。是非手伝わせてくださいという内容をこの文章で伝えるというキャラ付けに、うーむなるほどなあと思ってしまった。いい間合いだ。

事象なり問題なり、そういうものは視点と立場によっていくらでも重みと質が変わってくる。多様な視点から把握できるってのは大きな利点だし、友人の存在は視点の多様性の助けになることも多かろう。…今回は多分、サトルさんが抱えている/抱えていたところの問題自体にはほとんど変化が無い。主将の介入により、事象の別の相を見出すことが出来たということだ。かくも友人はエエよね、ってことで。杉田会長も含め…含め…うーんよう判らんけどね。まあ。

真ん中辺に挟みこんであるマコトさんの将来に関するお話は次週以降に関わることっすかね。とまれ、次週も楽しみに。