弱虫ペダル/ガリレイ/サムライ

弱虫ペダル・3話。今泉さんと小野田さんの坂道対決後半。経験も装備もまるで不足している小野田くんだが、手加減されてるとは言え強キャラっぽい感じの今泉さんに肉薄するほどの走りを見せる。それは彼が知らぬうちに積み重ねて「しまった」努力の成果であり、まァ根っからの才能の発露でもある。「長距離を走れないように」と母親がギアをいじっちゃったことが、小野田さんのケイデンスの強化と坂道への適応を同時に助けていた、という仕掛けはなんか面白い。

てことで、今回も小野田くん今泉さんともに描写量にそれほど差異がない…いや、常識的な反応をする分だけ今泉さんの方に感情移入をしやすい雰囲気ではありましたか。「お前は素人にしてはよくやったよ」ってな定番慢心も含めて、ね。…アレっすよね、登坂にへとへとになりながらも自転車の楽しさに目覚め、メガネ光らせて笑みを浮かべてるシーンで小野田くんの自転車才能…モンスターっぽい雰囲気がちらっと見えたような気がしたりする。やっぱこの子、オタ趣味含めてキャラ付けが少々記号っぽいもんだから、自転車才能が前面にくるとなんか常人離れした雰囲気が出てくんだよな。ま、それも彼のキャラではあるんだけども。

最後ん所で鳴子さんが顔見世。テンプレっぽいカンサイキャラに見えて割とその通りな人ではあり、こんなベタなカンサイ人居らへんわい! ちうてもその後で出てくる御堂筋クンの方がもっと強烈やしねえ。京都人だけど。更に言えばこの作品に出てくる地方キャラって、どいつもこいつもアレなキャラ付けされてるからなあ…。ま、鳴子さんはマシな方っすよ。うん。

ガリレイドンナ・2話。末っ子ホヅキさんのビックリドッキリメカによって空賊は撃退されたものの、こんだァは国家権力と繋がってる謎勢力による攻撃である。一旦は警察拘留の身となったご一家であるが、ホヅキさんと何か知らんガリレイオタのお嬢さんの働きによってその魔手から逃れることと相成る。んが、その際にご両親はお二人とも生死不明。えらいこっちゃである。この監督と脚本ならマジで死んでてもおかしかねェなとか思うけど、まァ生死不明だし、多分生きてはいるでしょうね。…まだね。

先週の金魚飛空艇に続き、今回のメカは金魚パワードスーツ。ファニーな外見でがっしゅがっしゅ動く、中身は少女の機械っちうヘンな絵面が面白い。パワードスーツのコクピット内、顔のドアップにディスプレイを重ねるというレイアウトは昨今のハリウッドSFとかでよく見るアレっすね。…にしても「屋根裏で作った」という、結構由緒正しいバックヤードロケットもの…いやロケットだけじゃないけど、そういう風情なのにメカ自体の完成度の高さがスゲエわな。ホヅキさんの力量か、屋根裏設備が上々なのか、あるいはそういう時代設定なのか。

そんな騒動の元ってのがガリレオの謎スケッチ。こういうマクガフィンオリエンテッドな構成もどこか古典的な雰囲気であるよな。まだ舞台設定の途中っぽい状況だし、お話が具体的に転がりだすのは次回以降でしょうかね。まだ楽しく見てますよ、今んとこ結構好きかも。…お話を結構詰め込んでるからだろうけど、ワシずーっとあの金魚さんが助かったかどうか、中盤はそればっかり気にしてましたよ! 早く水に入れてあげて! 死んじゃう!

サムライフラメンコ・2話。ハザマさんは街を守るため己の正義に奔走するが、今んとこは割とはた迷惑な不審者扱いが関の山である。彼のちょっと融通の利かない正義の源は過去の記憶に刺さったトゲであり、そしてそれは傘、である。てことで全編のキーアイテムとして傘がフィーチャーされた回。カサパクという小悪事の判りやすさと同時に、「何かから身を護るもの」という要素を思わせるアイテムでもある…ってのは多分穿ちすぎである。多分。

しかしハザマさんの状況はどうやら変化しそうな雲行きである。動画サイトによる人気、隠れオタアイドルの注視、そしてなんか胡散臭ェニュースサイト運営者。それらによって動いてゆく事態の行き先が、果たしてハザマさんにとって好ましいものであるかどうかはちと不透明。ま、大人しい流れにはならんだろうなあ。偽善者だ何だとか、言われそうやもんね。

あとはあの怖いマネージャさんかな。彼女がどっちの方向に転ぶかでだいぶ状況が変化しそうな気がする。普通に考えれば「こんな馬鹿なこと止めなさい」だろうけど、あるいはこの状況が会社と本人の利益に繋がると踏むならばサポートする方向に行くだろうか。…今んとこ傍観者的な立場に近いゴトーさんも、ムダに警察官という設定を背負うてるとも思えないし、なんかそういう役割が出てくるんでしょうね。何となく一番ビンボくじ引きそうな人である気がします。ええ。