弱虫ペダル/ガリレイ/サムライ

弱虫ペダル・12話。伊豆のサイクルセンターにて4日間の合宿、それは彼ら一年にとって実に過酷な日々となることを確約するものであった…っちう話。鳴子は前傾姿勢を取れぬようにハンドルを、今泉は細かいシフトの出来ぬようシフトレバーを、そして小野田クンは坂道に適した軽いホイールを取り上げられ、得意分野を封じられての1000キロ。うーむ、なんかこうアレっすな、手首足首に重りを付けてて修行したDB戦士たちのような…。ホンマモンの自転車練習でもこんなんあるんかな。

にしても、三年の先輩方は厳しい裏側でキッチリ優しい、なかなかのあざとさであってよろしなあ。自分へのシカケに気付かない小野田さんに「独り言」としてアドバイスするマキシマ先輩、そしてマキシマさんに口止めをすると余計喋るであろうことを踏まえた上で口止めする金城キャプテン、さらにその主将の意図も感づいて苦笑してるマキシマさんとか、なんかもうベタベタやなキミら。

あとハコガクのマナミさんも小野田さんと初邂逅。同じ坂道好きでキラキラとした好青年で敵チームの秘蔵っ子でついでにメガネいいんちょと幼馴染という、別アングルにおいての主人公オーラ満載のお人であり、その過積載属性の割にイマイチ見せ場に薄かった人だけど…アニメではもちょっと膨らませてもらえるんとちがうやろか。つーかいいんちょ早く出てこい。

ガリレイドンナ・最終話。結局敵にとっ捕まって茶番の裁判を受けるガリレイ娘たちである。ラストがアクションによる大立ち回りではなく裁判ドラマでクライマックスってのはなんか独特ではあるが、別にビックリの論理的仕掛けがあるわけでもないのが残念というかこの作品らしいというか。アンナさんの持ってた裏資料で全部めでたしめでたし、ですもんね。あと全編にわたっての敵役であったロベルトの兄さん、上司の社長へ刃傷沙汰におよんでそれでシメ、でいいんすか? いろいろ思わせぶりだっただけにこの人が一番ワケ判んない印象だったなあ。

てことで、ガリレオのスケッチもホヅキさんの謎エネルギーも、本編の解決にはほとんど寄与しないというなかなか潔いマクガフィンぶりである。ホヅキさんの心象および過去の記憶、時間を隔てて未だ繋がるその思いがお話しのメインであるとするならば、まァこれはこれで正しいセッティングと言えましょうか。うーん、まあ。

●総評。ガリレオ三人娘があっちこっち行って帰ってくる話。いや実際マジでそんな感じ。初回のあれよあれよという間にワケ判んない方向に転がってゆくお話はなかなか面白く、これからの出来事を思って結構わくわくしたんだけど…そっから後の展開は、正直あまり興味深いものではなかったなあ。各キャラの掘り下げがかなり浅く、次女のカヅキさんのコンプレックスとかいくらでも膨らませられるだろうに割と曖昧なまま話進んじゃったし。

一番アレだったのはまあ、上でも書いたロベルトさんだろうなあ。一応幼少期のトラウマっぽい設定語りで方向性は付けられてんだけど、その設定部分から一向に先に進んでくれない浅さがどうにももどかしい。んで結局彼の決着は唐突な代理親殺しという、いろいろな意味でそれでエエんかなあっちうオチですし。アンナさんも何がどうあって彼に入れ込んでたのか、いや男女の好き嫌いなんてのは理屈じゃないってのは風の噂に聞いたことがありますが、それにしても折角の創作物なんだからその辺も上手いこと処理してあったらよかったのにな、とかね。

てことで、序盤割と好きかなーと思いつつあまり盛り上がってくれなかったってな個人的印象。空賊さんたちも印象薄かったしねえ。あ、でも、ダライアスっぽいお魚メインのメカデザインは結構好きですよ。あとラス話の裁判、展開自体はともかく「主人公とメカの活躍により町が破壊されたという事実が不利となる」っちうネタはなんか面白かった。そういうゲーム、あったね。

サムライフラメンコ・11話。ハザマさんの正体バラシに世間は話題でモチキリになるかと思いきや、東京湾に巨大構造物が浮上してきてそんなん吹っ飛んでしまった状況である。それは第2シーズンの悪役・フロムビヨンド。彼方よりの者ども、っすか。ついでにやっとこカナメ師匠も正体を明かし、ビヨンドさんに対抗するための組織・フラメンジャーの司令であることが判明。確かにマジモンのヒーローながらそのパーソナリティはやっぱりどっか胡散臭ェのではあるな。いいけどさ。

人数増えてライダーからレンジャーに移行するフラメンコであるが、当初のヒーロー4名は死体の形で登場というサプライズ展開である。本命が退場しちゃったのでバックアップが代行せねばならんスタートアップ、ってのは2199のヤマト思い出すな。んでまあ、本拠地にあっさり敵の乗り込みを許しちゃったこの一大事に君たちは何故ゴレンジャイコントをやっておるのか。全員赤レンジャイでどうするんだ。結局それぞれのカラーに落ち着くのではあるが、特にそのメガネ、お前そのキャラでよう赤レンジャイは俺しかないとか思い込めたな。

てことで、定番とか「定番外しの定番」を一通りさらったサービスてんこ盛りみたいな話。味方のブルー役が「俺はまだお前をリーダーと認めたワケじゃないからな」と言えば敵は敵で「あやつは四天王でも一番の小物…」と言い、もう好き勝手なネタフリ合戦ではある。いちいちPVカマしてから行動したりするビヨンドさんもバカであるが、それでも人類の敵としての本気度は高いだろうし、このまま定番ネタで移行してゆくアニメとも思えないし、…うんまあ、次回どーなんのか楽しみにしよう。

そういや文房具博士とフラメンコガールズはどうなったのでしょうね。博士は侍ベースに再就職できそうだけど、ダイヤさんは…以前そのままのアタシじゃいられない、だろうしなあ。