マジェプリ/ヴァルヴレイヴ

銀河機攻隊マジェスティックプリンス・10話。テオーリアさんより敵ウルガルの目的が解題され、それに対する各人の反応と、あと敵の方も「ウルガルのにちじょう」をちょっとお見せする話。まあドラマ合間の解説回、ちょっとした箸休めっぽい回なんだけど、それでも各キャラの様子を見てるだけでそこそこ楽しめるようになっているのはエライ。地球側は何かにつけて野郎に興奮してるタマキさん、ウルガル側は(別の意味で)野郎に興奮してるジアート皇子がメインっすかね。…案外相性ええんと違うやろかこの二人。ダメか。

さて。種としての寿命に近づきつつウルガルさんは、強靭なバリエーションを求めて宇宙中にパンスペルミアして同属を養殖しているのである。そしてこれはという養殖対象を見つけたら狩りという名の回収に来る、ということらしい。あの幹部連中がやたらと攻撃的なのは一族の中でも特別に本能に秀でたものたちであり、一般の人たちはヘナチンなのかもしれん。その中でもいちばんがっついてんのがジアート皇子であり、そらまあ閣議でも「あの獲物ワシのやからね」とかわがまま放題にもなろうってなとこでしょう。

厄介な兄ちゃんに目ェ付けられたザンネン5たちであるが、彼ら自身は相変わらず。でもイズルさんの(ちょっと危うい)カラ元気とか、ケイさんの半ば無自覚な嫉妬心とか、ちょいとした変化はあるようで。…話聞くとテオさんって年齢的にすげえイってはるようなんだけど、この要素がケイさんにとってラブレース的に吉か凶かよう判らんな。やっぱみんなのお母んとか違うんやろかねえ。

革命機ヴァルヴレイヴ・9話。犬塚のキューマ先輩と山田さん、一気に二人のロボ乗りが増える話。何故か後手に回ってたエルエルさんの戦術はやはり意図的なものであり、上記二人の自主的なニンゲンヤメマス行動を促すものであったという…のはまあエルエルさんらしい「計画通り」なんだけど、敵たるドルシア軍のどーもぬるい攻撃ぶりはどうなんだろうな。戦力の段階的な強化投入という、RPGでスタート地点から遠くなるにつれてだんだん強くなってくるモンスターのような、一種の都合のよさを感じたりする。それも同じくあの眼帯大佐の目論見どおりなのか、あるいは物語の都合上そうなっちゃったのか、その辺の間合いがよう判らん。いいけどね。

お話はキューマ先輩と山田さん、主に先輩の動向がメインとなる。「みんなのため」という腰の引けたお題目に対して「全ては自分のため」という利己的な、しかし強い意志の対比を示すという構造はよし。ただまあ、先輩にとっての「自分のため」であるメガネアイナさんの死というネタが、ちょっとカタチだけ過ぎてノリ切れなかったかなと。クライマックスの光の幻も、それまでの話の積み重ねが薄いので「それは多分気のせいでは」とか思っちゃったし。…冒頭のネット上追悼サイトの、ちょっと無いくらいの上っ面加減はまあ意図的なものだと思いますけどね。あの辺のどっか寒々しい感じは妙なリアルさがあったりした。

今回登場の2ロボは各々遠距離防御特化と近接攻撃特化、と極端なキャラ付けが判りやすくてこれはよし。パッと思い出したのはメルクリウスとヴァイエイトっすねえ。こーゆーキャラ付けの場合、往々にして防御役メカってのはエピソード分量的に貧乏くじ引きがちですけども、その辺先輩にはがんばってってほしいものである。あとエルエルさんは今回もドヤ顔便利キャラで魅力的。暴走ハルトさんを腹パン一発で静めたり、かと思えばようかん喰ってンマーイしてみたり、この兄ちゃんがいちばんあざといと思いました。