マジェプリ/ヴァルヴレイヴ

銀河機攻隊マジェスティックプリンス・8話。ケレス大会戦、ほぼ全編バトルシーンというハレの回であるが、こういうのをダレさせずに見せるのは案外と苦労があるだろうなと思う。本作においてはなかなかの読後感(?)であり、上手いこと起伏こさえてあって良かったっすよ。戦場全体の趨勢とイズルたち局部的ドラマのかみ合わせが上手くいってたかなって感じ。イズルさんが肉食系ジアート皇子に「カリノジカンダ」とかやられて手一杯なおかげで、やっとこアサギさんのサブリーダ属性が花開くというベタな話作りもよろしいし、メガネと一緒に「背中は任せた」的に戦うとか的確な情報を的確なタイミングで提供するケイさんとか、ちゃんと皆さん自分の役割をこなしている辺り素直にカッコよかったよ。騎兵隊としてのマンザイ3さんの見得切りっぽい登場もね。

そういう構成面での面白さも然りながら、バトルアクションの気持ちよさもてんこ盛りでしたな。いちいちパシッと決まるレイアウトとか、多分これ場面々々でCGモデルのパースにウソついてんだろうな。知らんけど。できたらその辺の技術的な裏話なんかもいつか聞いてみたいなとか思う。あと何だ、今回の台詞にはオットーとハーマンだのキャッチ22だのタリホーだの、妙に古ミリオタっぽいネタが多かったんだけど、何でしょうね。脚本見たら鈴木貴昭? ああなるほど、本作の軍事/SF考証担当の人なのか。そういや今回のスルガ機みたく、一会戦中に一旦後退して補給ののち前線復帰する、っちうロボアニメって珍しいかもしれんな。

んでもってイズルさんとジアート皇子はお互いに相手の姿を初めて確認する、と。謎の侵略者/あるいは狩られる獲物であった相手が人間であると知ったとき、イズルたちの裡にはどういう思いが去来するのか。イズルさんはやはりテオーリアさんのことを思い浮かべたようだが、その辺は次回以降のネタではあろうな。ウルガル側はっちうと、まあ基本そんなん気にせェへんようなお人ばっかだろうし、皇子に至っては余計狩りの興奮を募らせちゃいそうだし、うんまあそんな感じ。とりあえず次回。それまでコミネ参謀次官の首が繋がってればいいけどな!

革命機ヴァルヴレイヴ・7話。アバンは何か知らんウソ臭ェ謎バトルシーンの中のサキさんの絵。なんかここだけマジェプリになったみたいな…不死身になったサキさんがこのさき何百年も歴史を見続けるとか、そういうの? あと敵対してるメカがまたマタドールガンダムみたいなスゲエデザインでこれ、大河原のおっさんですか? うーん設定画を見たいぜ。ゼヒとも!

えー、本編。ロボの処遇とエルエルさんの軍国主義政策でゴタゴタしてたらまたもやドルシア軍…ちうかイケメン集団が攻めてきて、ついでに「貴様の死を通じて人間的に成長してやる!」的に茅野メガネさんが死亡退場する話。ハルトさんとのフラグを立てた途端の退場といい、なんか取ってつけたような死亡シーケンスといい、どうもギミックっぽさが強いんだけど、まあ許容範囲内ではあるかな。それより死体が漂ってきた時の「ババーン!」というSEはどうかなーとか思ったりしたけど。

ギミックくささで言えば全体的にそういうキャラが多いんだけど、その中にあってそこそこ今後の運命が気になるはまずサキさん、次いでエルエルさんですな。サキさんにあっては、ハルトさんをめぐっての対ショーコさんとの距離感、このパラメータが複数あって可変してる感じなのが面白い。「どうでもいい」と口では言いつつも基本恋敵ってのはあるけど、お互いに認め合うところもあるようだし、その辺どう動くか面白そうではある。でもってエルエルさんは…うん、彼の革命への意思はともかく、トラップで脅しつつの国民皆兵っちうのは結構な悪手やと思いますがどうか。あとメモ用紙を使っての預言者キャラもちょっとハズしてるような気がするが、見た目に結構面白いのでまあよし。

にしても、人間ドラマ的なクライマックスがハルト/エルエル/アードライ三人によるヤオイっぽい三角関係修羅場ってのはまた、狙ってるっちうか何ちうか。その裏ですげえアッサリと上記メガネさんが死んでるってのも象徴的ではある。またこのアードライさんがですねえ、物語初期からそうだったんだけど、エルエルさんへの執着ぶりが尋常じゃなくてですねえ、思わず「この人重い! 重いよ!」つっちゃいましたよ。おもしれーなあ。あと新ED、ドルシアイケメン軍団のあの…なんてったらいいんだ? 「グラビア撮影っぽい」と言えばいいか? ミョーな雰囲気にヘンな笑いが漏れた。カメラマンに「いいねーいいねーそのポーズ、じゃ笑ってみようか」って言われてるようなあの絵面。すげえ。