夢の話は誰も聞かない

●夢を見る。自分は何か大きな旅行団体にくっついてきており、やたらとデカい畳敷きの部屋に数十人と一緒に飲み食いしている。旅館の和室風なその巨大な部屋の窓外は雪模様、若い女性からじいさんまで多彩な顔ぶれの人々はダラダラと宴を楽しんでいる。どうやら一日中、あるいは数日にわたってこの状態らしい。しばらくして自分たち十数人が呼ばれ、部屋の隅の扉から退出する。誰か寝ている暗い部屋と、TV等のある明るい部屋を抜けると吹き抜けの巨大な螺旋階段、しかし高低差はせいぜい3階程度。下まで降りたら女性のみ残って男は帰れ、と保健体育の授業みたいなこと言われて追い返される。なんだそっちが呼んだんじゃないかと皆で話しつつ先刻のTVのある部屋に戻る。野郎どもはそこで宴の続きをダラダラと再開する。自分はTVを点ける。日本語の上手いガイジンタレントさんたちが大道芸的なパフォーマンスをしている番組の後、TV洋画劇場が始まる。アフリカサバンナの夕日に番組タイトルがかぶさる。今回の題目はバットマンの続編、ライバル登場というサブタイがついている。ロビンとも何ともつかない少女のようなサイドキックを抱えて大きな城に走りこんでゆくバットマンのシーン、の所で目が覚めた。

今回の夢で特徴的だったのは、夢の中で行動しているのとはまた別の自分が居て常に整合性を求めてあれこれ考えていたこと。この大集団は何だろう、学校や会社の旅行にしては面子がバラバラすぎる、多分大きな町内会や商店街の慰安旅行なのだろう。暗い部屋で寝ている人を起こさないように小声で喋ったほうがいいのではないか、自分は騒ぎすぎではないか。追い返されて戻る場所はどこがいか、とりあえずあのTVのある部屋に戻ったのは正解だろう(なぜ正解なのかはよく判らん)。とまあ、いろいろ批評している自分が面白い。多分意識が覚醒しかかりだったのだろう。