ガルガンティア/ちはやふる

翠星のガルガンティア・6話。レドさんはガルガンティア世界で労働の道を探りつつ、こっちの世界にもヒディアーズが居ると知って戦闘モードになったりする。タコ料理の辺りでは「ははは君は意外と怖がり屋さんだなあ」の範囲内で済ませようと思えばできたかもしれんが、チェインバーの承認済みとなるとコトは穏やかではない。こうなるとレドの世界とこの星との関係性には少々の疑念が残る…単に別の場所、ってだけならばまだ良いのだけどねえ。

ンなことやりつつレドさんが学んでゆくのは労働と余暇。働いて得た報酬は「誰かを助け支えた」ことの証であり、その報酬を社会に還元することでまた誰かの支えとなる。やりたいことが見つかれば、その循環もより円滑になるだろう。まァこの非効率的な多様性は、無限の酸素や大量のおさかな…それこそ有り余るリソースがあるからこそ可能なんではあるだろうけどね。社会システム的にカツカツで遊びのなさそうなレドさんの世界ではこうはいかないだろうし。

などとその辺のストーリィの根幹にかかわるような話は置いといて。今回メインはレドさんの前向きな萌え性格を愛でることではありましょうな。僅かばかりのお給金を前に「ひょっとして俺は不当な報酬を得てしまったのではないか」と思ったり、わかめパン(旨いのか?)喰って一所懸命ニコっとしてみたり、真面目でスレてない彼の行動思考がいちいちかわいい。ピニオン曰くの「ブリキ野郎と違って仕事が無いからスネている」というのが必ずしもホンマではないんだろうけど、チェインバーから援助を求められた時の自信満々なドヤ顔とかもう、エエよねえ。嘘つけない人だよホント。

今回はそこここの演出がなんか独特だな、とか思ったら山内重保だった。あーなるほど…言われてみれば道理でね。レイアウトの不安定さや台詞の微妙なタイミング、あるいはモノや身体の一部に雰囲気を語らせる画面作りはいかにもではある。特に二度ほどある舞踊シーンでの思わせぶりなイメージカット挿入ぶりがどこか現実離れしてる印象で、妙に印象に残ることであった。

ちはやふる2は二週連続して録画失敗、アレコレして補完。16話は一期に一度の総集編、プラスおまけまんがでご一席。前シーズンもありましたなこういうの。特におまけまんがの方、原作読んだことないワシでもその雰囲気が味わえるような気がしてなんかよろしいな。ちうか冒頭のかなちゃんと韮ちゃんの話、マツゲネタのオチが出てくるまでの引っ張りが長ェよ! おもしれえなあ。

総集編に関しては真っ当な構成。こうして見ると駒野さんのいぶし銀な活躍の裏で、ドラマ作りのために西田の肉まんくんがビンボくじ引いちゃってんなあってのが見て取れる。そのうちエエことあるといいね。無いかもしれんけど。

一番最後に桜沢先生役の林原姉さんでキッチリとシメ。何だかんだで大物感あるなあ。

ちはやふる2・17話。最強富士崎に苦戦する瑞沢の面々。5人が5人ともちゃんと強いのだが、その強さについてキッチリと描写し分けているってのは毎度ながら丁寧である。いや、強いだけじゃなくヘンな人も多いんですけどね。どんどんとアドバンテージを失ってゆく瑞沢に退屈を隠さないクィーンだが、あるキッカケにて千早のことを思い出す瞬間、ここからが彼らの巻き返しである…って千早さんケガなの!? 骨折!? 

ケガによるハンディ要素とか富士崎さんたちの体力作りのランニングとか、なんかこう今回は特にスポ根っぽい要素が大きかったな。ケガをしてしまったことを逆に利用する、ちょいと黒っぽい心理戦なんかも上手いことそれに乗っかってる。つまりかるたはスポーツ。うん間違いない。

リオンさんの強みは読手依存、今回は読手が本人のおばあちゃんという最強の状態なのね。件の読手の人はどうやらホンマモンのプロの方らしいけど、割とキレイに演技プランとしてはまっててよろしかった。ちょっとした「アニメっぽくなさ」も味っちゃ味だ。…あと千早がケガを利用して巻き返しを決意するというテンションの高いシーケンスで、「下の名前が思い出せない→あきらめた」からの「山ちゃん」呼ばわりというすっとぼけたネタをつっこんでくるとこがまた、この作品らしくていいなあ。うん、でもワシだって対戦相手の名前いちいち覚えないでしょうけどね。バカチンだし。