進撃の巨人/アザゼルさんとか/ヤマト

進撃の巨人・6話。眼前でエレンたちを喪い呆然とするアルミンの様相を経て、お話のフォーカスはミカサへと移行する。彼女がちょいと過度とも言えるくらいにエレンに対して執着するのは何故か。エレンとミカサの出会い、その瞬間からその理由は始まっている…というね。なるほど、人買いに家族を殺されたことが契機となってんのね。ミカサにとってはもう、拠るべきところがエレンしかなくなっちょるワケだ。となると彼女の最後の台詞「エレン、貴方がいれば」何でもできる、っちうアレはその行方が宙に浮いてしまいますな。さあこれは…どうなることやら。

ミカサはこれがキッカケで変化してったってことだが、エレンはどうやら割と昔からあんな感じだったみたいっすね。人買いの暴漢に襲撃されたとき、母親は「逃げろ」・エレンは「戦え」、とその回答が対照的だったのは面白い。どっちが正しいってんじゃなく、これは生き方の問題だろう。ミカサは戦いを選び、そしてそれに最適化してったらこうなった、と。…意識の変化はともかく、あの無類な強さまで得たってのは素質があったのか、よほどの意志だったのか。

城門でスタックしてる民衆のもとに走りこんでくる巨人のシーン、今回はことさらに怖い…っちうかもう、キモいことこの上なくてすげえ良かったなあアレ。べったりと笑みの表情を張り付けた巨大な肉塊がエライ勢いの女走りで角を曲がってくる、っちうあの絵面だけで、もうねえ。

●よんでますよ、アザゼルさん。Z・6話。お互いにいろいろ思惑あってデートすることになったアンダインとガギエルのお二人さんであるが、この作品のことだしまあ、酷いことになるしか道はないワケでしてね。とにかく登場人物全員酷いんだけど、先週引き続きでめんどくさいことこの上ないアンダインをもしのぐガギエルのダメ人間(天使ですが)ぶりはもうちょっとしたものだ。いかに婚期で焦ってるとはいえ、アンダイン姉さんもようあそこまで我慢したもんやと思うよ。さくちゃん(とおまけのアザゼルさん)は今回それほどの酷さは見せず。ていうかワキに回ってたからその機会が無かったと言うべきやろな。

んでもって一番酷い人は神様でした、というオチでシメ。ああ酷いね酷いよね。先週から妙にキャスティングが豪華だった理由の一つは神様パートがあったからか。…先だってお亡くなりになった谷口節の代役は小杉十郎太ジョーンズのフィックス繋がりで菅生隆之辺りが来るかと思ったけど、威厳とは裏腹のどーしよもなさの演技は十郎太のおっさんで文句なし。あと草尾毅出してきておっぱいパブ云々言わせるだけ、というのもなかなかすさまじいものがあるなあ。

●むろみさんは乙姫様とリュウグウノツカイが登場。興行不振で倒産したので人知れず釣具屋のバイトやってる乙姫様ってのはまあ、ギャグのネタとしてはそれほど斬新なものでもないが、むろみさんとの実に低レベル安定な犬猿ぶりを示す俗っぽさはなんかエエなと思ったりする。なんでいちいち虎王カマすんだろうな。おもろいけど。あと登場人物全員の中で、一番大人っつーか世事にたけてるっつーかなのはたっくんなのねえ。…虎王被害者のリュウグウノツカイの声が阪口大助だった。無茶な声作ってやがったな!

宇宙戦艦ヤマト2199・6話。冥王星決戦その2。反射衛星砲直撃轟沈、と見せかけてフェイク爆発で様子を見るヤマトである。やっべ轟沈だよこっから潜水艦的ドラマで空気で圧壊で放射性蒸気漏れだよ、と思ったけど別にそういうことは無いのでご安心。これ喰らったらもう最後、という衛星砲のゼロアワーをヘソとしたサスペンスはギリギリの盛り上がりでよし。カチカチ言うてたのあれ、三式弾のタイマーだよね。細かいな。

航空隊との連携で危機を脱出、敵冥王星基地を壊滅させてこれで少しは地球も安全になると。シュルツは何とか脱出したが、デスラー上司に成功報告しちゃったもんだからもう後が無いワケで、次回は死に物狂いで襲ってくるやろな。てことでデスラーさんやっとの登場、一発目にお風呂シーンというサーヴィス精神の旺盛さは流石である。山寺宏一はヤマトの敵味方で筆頭キャラやったってこっちゃね。ハーロックもトチローもやってるし、改めてこのおっさんの多芸ぶりに感心する。単に多芸なだけじゃなく、それぞれの役でちゃんとレベルの高い演技してんのがまずすごいよね。まあ今更の話でもあるが。

…あとチョーさん、地味にアナライザー・薮・ガンツと三役やってんのよな。今検索したら旧作でも緒方賢一が兼任してたみたいなんで、その辺のオマージュもあるんかしらん。どのみち演技力が無いとでけへんことではありますなあ。