進撃の巨人/アザゼルさんとか/ヤマト/ガルガンティア

進撃の巨人・5話。運命のあの日のように突然来り、そして突然去る大巨人。ワケも判らないままとりあえず目前の危機は弱まったが、しかし巨人たちの進撃がなくなったワケではない。早速新平として実戦に挑むエレンたちであるが、一人また一人とその命は消えてゆき、そしてとうとうエレンも…ってとこでシメ。脚部切断だけでもかなりビックリなダメージなのに、その上巨人に喰われてしまいましたよ。まさかここでエレンが退場するとは思いにくいし、咀嚼されてなくて丸呑み状態だし、うーん…しかしどうなんだろなあ。とまあ、非常に上手いショッカーヒキだと思いました。

この時はアルミンを助けるためにその引きかえとして巨人の餌食になっちゃったんだけど、ガッタガタになった描線の迫力といいここぞっていうタイミングで挿入される回想シーンといい、この流れに合致した熱量のある演出でもってかなりの盛り上がり感。直前のバトルのとんでもなく動き回る3Dバトルシーケンスとの、静と動的な対比もよろしい。うん、冒頭の大巨人相手の戦闘もそうだけど、マジでこの三次元機動の絵は作品のキモよな。この描写をどう映像化するか、っちうのにかなりのリソースを傾けられたんだろうって気はする。

中盤あたりで尺を割いて、巨人についてのちょっとしたTIPS。無敵に思える彼らの弱点は延髄の辺りで、ここを狙われるとイッパツで死ぬということらしい。これで弱点が光ればワンダと巨像やね…まあ外見がキモ過ぎではありますが。そうだな、巨人の生理的なキモさってのは多分、人間に似てる部分とそうでない部分のモザイク具合がヘンテコだからだろうな。一番アレなのは髪形だ。どいつもこいつもどっかで散髪してもらったみたいな髪形しやがって、それであの外見と行動だからキモいのだよ! いきなり出てきて去ってゆく巨人の謎出没特性考えると、この辺りにも何か理由はありそうな気もするが、そんなん以前にただキモい。今回一匹やたらと目がクリクリした巨人居ましたけど、アイツもキモい。あと今回もミカサさんの言動はちょっとおかしい。みっちゃんってエレン好きすぎるんだな、多分。

●よんでますよ、アザゼルさん。Z・5話。アンダイン恵さん登場、ってことは今回も小林ゆうの大暴走が予想されるのであり、そして当然その予想は裏切られない。お母んが余命三百年(人間換算で言うならその百分の一、残り三年ってとこなのかね)なので何とかダンナ見つけんならんと合コンにて焦りまくってたら目の前に運命の人(実はダメ天使)が居た、という流れの中で最大限に発現される小林ゆうの演技…演技? を賞玩する回であることだなあ。…もう、もうただひたすらにめんどくせえ! すげえ!

そしてサブキャラの壊滅加減よ。元よりこの作品にはひどい性格の人しか出てこないんだけど、今回もまあ…ねえ…。登場一分で判る天使ガギエルの救えなさとか、その逆方向でダメな合コン学生とか(名前がハメ岡とヤリ村)、もう誰も彼もひどいな! んで雨蘭咲木子とか甲斐田裕子とか松風雅也とか、まァた妙に豪華なキャスティングしやがって…。スキにしなさいもう。

●むろみさんはでかちちの人のでかちち加減が、なんかもう一点突破過ぎてかなり良いと思う。こういうキャラ立たせってのもどこか古臭いと言えんこともないが、まあ何も問題なし。原田ひとみさんはこーゆーのばっかやってるような気がするなあ。あと、劇中でむろみさんがスケボーにて地上活動してるシーン、市井の人たちと普通に交流してるっぽい描写が地味に良かった。異邦人っぽいキャラが社会に馴染んでる姿ってのは見てるだけでちと頬が緩むのさ。

宇宙戦艦ヤマト2199・5話。冥王星到着、やっぱここ叩いとかなアカンやろってことで人類侵略の橋頭堡を何とかする話。いやあ、こうして見るとやっぱ反射衛星砲ってのはいいギミックだなあ。原典にして至高っつーか、最初にやったもん勝ちっつーか。(今の目で見ると)シンプルな仕掛けでストーリィ勝負できるだけあって、演出とディテイルを濃厚に盛るとここまで息詰まるサスペンスになるというねえ。最後真上からの直撃受けてヤマトが氷の海に沈むシーン、ああこれはヤバい沈み方しましたよーどうすんのーってなクリフハンガーな感じがよく出てた。ちょっとヘンな笑い声出たよ。

航空隊が出撃するシーンもカッコよかったね。下部ハッチが開いて火の粉上げつつカタパルトから射出、戦闘機のコクピットのHUD越しに遠ざかってゆくヤマトのケツ…というあの絵がいい。てかこの時のBGM、聞きなれた曲ながらワンダバがかぶさってましたな。これって2199オリジナルやよね? 面白いアレンジではある。

あと小ネタ言及を箇条書き。■反射衛星砲はそのまんまの兵器ではなく、遊星爆弾を製造するためのエネルギーチャージャーみたいな装置の転用である、ってな再解釈が興味深い。「何でわざわざそんな大掛かりな兵器備え付けてんの?」という疑問への言い訳だろうな。■ガミラスも一枚岩じゃないようで、シュルツ辺りの肌色人間は二級市民ということらしい。あちらもいろいろ大変のようで…ってかやっぱゲールが実にダメ軍人でよろしなあ。■南部の兄ちゃんはますますトリガハッピー気質を露わにしつつあり、なんか面白くなってきた。冥王星破壊を具申し「いいじゃないですか星の一つや二つ!」ってそれ悪役の台詞に近いぞ。■森雪さんは先週の吊り橋効果を経てデレ期に入りかけるも、山本アキラさんというライヴァル出現でさあどうなるか。情念の炎燃え上がりますか? 上がるんですか?

翠星のガルガンティア・5話。チェインバーにはそこそこ仕事が任されてるのに、レドさんの方はというとどうにもお仕事が無くて手持ち無沙汰である。今までの社会とは劇的に異なる状況とはいえ、軍人さんとして意志も体力も応用力もあるんだからそのうち何かやること見つかるだろうとは思うけどねえ。とりあえず今んとこはまだ「待機」のみ。そんな彼をイジりつつ慰撫でもしてやろうと、リーゼントのピニオンさんが一企みする話。ああ、これってホンマに「レドくんの就職活動物語」なんだなあ。あとついでに水着サーヴィス話でもあるのだが…なんだあいつらのすさまじく扇情的なカッコは。ハナハルデザインと相俟ってマジでえろまんがみたいじゃないですか! いいけどね! 突如出てきたリジットメガネさんのムチャな水着シーンもね!

チェインバーさんはべんりなどうぐとしてそこそこ引く手数多だけど、その黒い外装が焼肉プレートになるとは思わなかった。多分発熱量とか熱伝導率とかもエエ感じなのではないだろうか。ちうかチェインバーさん、なんかこう…性格的にコナれてきてない? 最後の放置状態でキレ気味だったし、オカマ被災中のレドさんを「社会勉強」と言われて「同意する」ちうてたし、だんだん杉田的キャラ性に侵蝕されてきてませんか? いいけど。あと今頃気付いたけど、ピニオンにリジットにベベル、って登場人物の名前は機械部品由来のが多いのか。検索するとベローズは蛇腹らしいし、エイミーさんたちにも何か元ネタあるんだろうかね。レドは判んないが、チェインバーはチャンバー内燃機関の燃焼室かしら。

今回発生したレドさんの「お仕事」はまあ、突発的なお遊びとかお手伝いに近いもので本チャンではないものだけど、この経験が今後の活動に生きてゆくとかそういうことかもしれない。エイミーに助けられた後にふと微笑んでましたが、ひょっとしてレドさんが笑ったのってこれが初かしら。前回は泣いてたっすねそういや。…しかしオカマに追っかけられて服ひん剥かれてキスされる、って経験がどう生きるのかは知らんけどね。マジでカマバーにでも就職しちゃったら、それはそれで確かに売れっ子にはなるでしょうが。そしてここでも三宅健太は筋肉質オカマキャラ。何というか絶大な安定感がありますわねえ。うんうん。

絵コンテ岡村天斎。毎度ながら手堅いなあ…。ワシ、岡村さんはこういう感じでゲスト的にガッチリ固めてくれる仕事してはんのが好きかもしれん。