夢の話は誰も聞かない

●夢を見る。自分は山の上に留まっているバスの中に居る。山といっても都市圏に隣接している開発中の山であり、山肌は住宅予定地や道によってふもとまで視界が開けている。バスの中には自分を含め男女数十名、学生風なのを見るとこれは修学旅行か合宿か。「では出発します」と故杉原輝雄みたいな顔した運転手が言い、バスは出るのだがその方向がおかしい。道を無視していきなり山を下り始める。運転技術は優れているのかあまり揺れも無いのだが、結構なスピードもあり崖やら電柱やらがぶつかりそうになっておっそろしいことこの上ない。同乗のメガネいいんちょっぽい女の子が「ちょっと止めてくださいどこ走ってるんですか」と運転手に言うが、運転手は「いやいや大丈夫。ほらこうやって」と言いつつバスの前半分が浮いた状態で小さな花壇を跨ぎ越しつつそのまま下り「ね、私の運転に間違いはない」と応える。いいんちょは「いやそうではなくて…」と反論しているが、自分はもうその辺にしておいた方が、だって余計なこと言うて運転手の気が散ってミスったら元も子も…とか思っている。ふと窓外を見たら道端で逃げ回っている人の一人と目が合い、おやあのヒョロメガネはどこかで見たぞ確か…とか思ってたらケータイが鳴って目が覚めた。


ケータイが鳴ったのは夢に非ず。キャリアからのお得情報ご案内メールが来ましたよ、っちうお知らせ。全く余計なことを、ここしばらく無かった久々にゆっくり体を休めることができていた日だったのに…と思う。普通の人はどうしてんのだろう、メールが来たくらいでケータイ鳴るようにしてないのかな。このケータイに来るメールってキャリアからのお知らせか仕事上の連絡くらいだからそのまま鳴らしてんだけども。…ええ、そうです、知人友人からのメールなんかありません。ケータイを所有したのが数年前で、メールは主にパソでやってるからってのもありますけどね。


…今までこのケータイアドレスがスパムメールのリストに上がってこなかったのは、幸運なんだろうな。そういうメールは(PCは大量に来るが)ケータイには来てないや。