ペルソナ/偽物語/宇宙海賊

ペルソナ4・16話。少年探偵さんは実は少女でありましたー! っちうね。うん、まあ、お声がパクロミさんだからね、と割と素直に受け入れてしまっているワシはあまり良くない観客であろうか。ともあれ、これでタツミさんもその心の安寧を得ることができるであろう…かしら? それとも折角目覚めたモーホー的感覚を大事にするのであろうか? まどっちでも。ていうかシロガネ探偵が画面に登場するたびにいちいち反応しているタツミさんが律儀だなあ、と思った。


世間的には解決済みである今回の事件に違和感を持つシロガネさん。その解消方法として自分を囮にする、ってのはいかにもはみ出し探偵っぽいな。ある程度まで主人公たちの力を見込んでのこうどうではあろうが、それにしても確かに彼…彼女らしくないリスキーな行為ではある。図らずもペルソナ世界で暴かれたとおり、その無謀さこそシロガネさんの心の隙間っちうこっちゃねんな。ふむ。


それにしても、一旦女の子だとバラした上で手術台に縛りつけ、「改造手術だ!」と何本もの機械アームが出てきてしまう…っちうシーケンスは妙に暗いフェチ心が励起させられる絵面だなあ。女であると言明した瞬間、代替人格の目のアップが微妙に艶かしくなるのも良い。あとシロガネさんは被虐シーンで帽子とってくれませんかね帽子。いや付けててもいいや。えー、うん、では以上!


偽物語・4話。アララギさんは二人の妹を諫めんとするが、なんか知らんエライこと外見的印象が変わっちゃってる「元いいんちょ」に止められるのである。まーそれも判らんこっちゃねーけどなーと不承不承なアララギさんであるが、実はカレン妹ちゃんは既に「蜂」に刺されている状況であって…というお話、なんだけどね。お話の半分以上を占める忍さんとのお風呂すっぱだか会談の印象が強烈でねえ。


過去の事件をワシがよく覚えてないのかそれとも見逃しているだけなのか、ともかくアララギさんの影の中に棲んでいるというロリババア吸血鬼・忍さん。抜き差しならぬ関係のままここまできて、お互いに赦すことはできぬのだと確認することを「和解」と表現するってェのがこの作品らしいひねくれ方である。いやまあ、それ以前に(見た目)年端も行かぬ少女と一つフロ桶ン中入ってアレコレしてるっちう絵面だけでもうナニであるよ。髪の毛を洗ってあげるシーンのあざとさっちゃねェよなあ。…個人的にそれほど劣情も欲情もしなかったんだけど、「主人公のテンションはまったくそうでもないのだが絵面的にはひどく背徳エロい」というメッセージは嫌いじゃない。つかお声が坂本真綾に代わっていた。まいいや。


閑話休題、つってどれが閑話なのかよう判らんが休題。カレンさんのご病気や戦場ヶ原さんの過去の窮状やら、それら元凶として指し示されているのは先週でてきた貝木さんのようである。そのまま素直にラスボスになるのかどうかはアヤシイもんだがね。とまれ、お話も転がり始めたようなので来週も楽しみに。


モーレツ宇宙海賊・4話。練習船航海は一見順調に継続中であるが、チラチラと見え隠れるは何やらよう判んない謎の船。そんなもんに後れをとるとあっちゃァ不良エリート女学生の名が廃る、いっちょやったるかい…というお話。


今までなんべんも言うてきたことだけど、地味でゆったりテンポで台詞多くて「こんなんで大丈夫なんか」と思いつつ(今回なんか「どうも謎の船がいるらしい」で1話の半分、「じゃみんなでソイツやっつけよっか」で残り半分というペースでっせ)、んでも面白ェんだよなあ。原作の力も当然あるのだろうが、それをちゃんとエンタテイメントアニメとして供すことのできる制作陣も良い。前半の索敵シーンとか会話とモニタ映像だけでしばらくシーケンスが続くんだけど、マリカさんがコンソールをちょいちょい移動するという描写で流れのテンポを作ってる、という演出とかね。上手いよ。


あと、登場人物がドイツもコイツも間抜けじゃないのが気持ち良いよね。まだまだ未熟だが才能の片鱗を見せる主人公マリカさん、状況に当たって的確なリーダーシップを発揮する部長、一癖二癖ありそうな副部長、それら全てを把握しつつドンと来いな風情の先生二人…うーむ、その状況で可能である最善手を地道に積み上げてゆくことで出来上がってゆく物語。なんだか詰将棋のようだ。タイトルに反してちっともドンパチやってないのに、すげえ楽しいぞ!