ペルソナ/ピングドラム/Fate/イカ娘/ガンダムAGE

ペルソナ4・9話。新登場のお仲間っぽい人、今度は釘宮声のアイドル・リセさんである。OPを彼女専用の特別バージョンにしてんのは原作ゲームでもあったフィーチャーなんだろうな。んでまあアイドルとなると他者から期待されるイメージと本人とのギャップってのは定番だし、本当の自分探しっちうペルソナネタへの親和性は高いだろう。ただそれ一本だけじゃなく、ライバルアイドルらしき名前が出てきて眉曇らせたりと更なる仕掛けはありそうですけどね。


それにしても主人公ナルカミさんの天然オトしスキルの高さよな。デッドパンスタイルのまま実にマイペースで女性も男性も分け隔てなく陥落させてゆく様は、なんかそういう自然魔法でも備わってんじゃないかっちう気がしてくる。ちょいと生命感がうす気味な金子デザインによく合ったキャラ特性じゃな。いや、熱血なキャラもよく合うのではありますが。

運昇のおじさんはどうも主人公たちが事件に介入することに懐疑的な立場らしい。割と長いスパンでちまちま描写してるってことは、多分これからおじさんがカウンター勢力として機能し始めるってこったろうな。お嬢ちゃんが悲しまないとよいけれど。…あと今回、作画的な乱れこそ少なかったものの、シーンによって妙に動きが足りない(止め絵のBGフィックスで会話だけしてるとか)印象があったりした。スケジュール厳しいか?


輪るピングドラム・21話。中盤過ぎてからこっちずうっと怒濤の展開なのだけれど、そろそろシメ近いからか更に展開がゴッツくなってきててんなあ。てことで各人の背景がかなりのところまで描写された上でドラマの波をぐいぐいっと動かしてきた回。それまでずっと組織の長として暗躍してきたかに思われた高倉父はすでに死んでおり、カンバさんの主観の中においてのみ存在していたというビックリ展開が単なる皮切り、ってのですでに大層だ。…ひょっとしてあのコートの人物が、とも考えたが、あるいはあっちはお母んの方かもなあ。


そして暗躍といえば現役暗躍中のサネトシさんがあの大惨事を引き起こした首魁である、らしい。てことは彼が過去拒絶されたという運命の人はモモカさんかしら。どっちみちこの兄ちゃんがラスボス、というか物語そのものといってもいいかもしれない。彼が積極的に世界の運命に関わってくることで、高倉家三人はそれぞれの方向に動き始める。カンバさんとひまりさんは大きな意志を持っている一方、ショウマさんは今のところ運命に流されつつあるのみだ。彼の逡巡と彷徨が終わるとき、サネトシ医師の目論見は崩れてゆくのだろうか、あるいはそれも彼の思うがままなのか。…今のままの流れでは、各人の行く先はどれも悲劇としかなりえないようだ、けれども。


家族形態が終わってしまったこのタイミングで、第1話を思わせるシーンとかこの家の状況の根幹を成す回想とかの「始まり」な描写を出してくる。落差と対照が実に上手い。しばらく出てこなかった屋良医師が久々に出てきて、出たと思ったらフグ喰って(多分退場して)…という一連の流れもそんなイメージが近いなあ。…終わってしまうのが惜しいとかそんな気の早いことを思い始めているぞ。ううむ。


Fate/Zero・10話。ちょっとしたサイドストーリィ、トキオミさんとこのお嬢さん・リンちゃんのお話である。同級生に人気があって学力最高で明るくて正義感強くてちょっとおてんばさん、という何やら完璧超人なリンさんであるが、それでも魔術的な修行はまだまだこれからな状態。そんな彼女がシリアルキラーから友人を救うため、はるかに格上の魔術的存在に相対しなければならなくなり…というね。


一つ間違えばかーなり悲惨なお話になってたところを、キャスターさんの不在とカリヤおじさんの介入によって何とか回避したってとこですな。メインのお相手が雨龍さん、脳みそ内部は常軌を逸した猟奇犯だけど体力的には普通の人間程度の存在だったのが幸いではあり。…ちょっと検索したらこのリンさんは本編ヒロインの一人なのね。ならばここで死亡退場することはできないわけか…うーん良かった良かった。


トキオミパパから受領した魔力探知機の時計、これの使い方がなかなか上手くてよろしかった。カチカチと光ることでサスペンスを生み、リンちゃん反撃のシーンで激しく動いて状況を盛り上げ、ホッとしたところでぶっ壊れて絶望を演出する。実際ワシも「あ、強大な魔力…キャスターのおっさん来た。これは死んだかしら?」と思っちゃったものね。とりあえずカリヤおじさんの愛はちょいと重すぎて一方通行気味なのだな、ってのは判りました。報われん人だなあ。


侵略!?イカ娘・8話。Aパートはイカちゃんはじめてのおるすばん、Bパートはイカちゃんとエビ断ち、Cパートはイカちゃん恐怖の熱中症、の三本。それぞれエエ感じに見所のばらけてる構成であって面白し。エビ断ち話は前シーズンの早苗さんイカ断ち話を思い起こさせるシチュエーションとノリであり、何を見てもエビに見えてしまうイカちゃん主観視点がシュールで良かったんだけど、早苗さんのときのような妙テケレンな怖さはなかったなあとか思った。まァ別にそない恐怖感は必要でもないんだけど…つってたらCパートの熱中症話に恐怖感が盛り込まれまくりでした。いや、怖がってんのはイカちゃんだけなんだけどね。


とにかくそのCパート、お話自体は割と単純な構造だからか、アングルとレイアウトがやけに凝っててここだけ今までと空気感が異なる。寝てるイカちゃんを頭側から魚眼で撮ってたり、ベッドの下にカメラ置いて画面の上半分をマスクしてたり、ちょいとジッソーさん気味な感じでしたよ。…にしても、三本全部に重要なネタ要員として絡んでくる早苗さんは便利すぎる。というかやっぱし怖い。それとあと、今回の登場ゲームはボナンザブラザーズでした。あー、空き巣さんの話だからか。ホンマセガ好きやな君ら!


機動戦士ガンダムAGE・9話。ウルフさん専用MSを作ったマッドーナ工房よりお誘いがあったので工場見学に赴く話。うわーすごーいと整備工場見てる皆さんはなんか社会見学に来たような感じじゃな。ほしたらそこにあったUEの機械獣が勝手に動き出したのでさあ大変、というね。大筋のためには細かいところは気にしない、強引っちゃ強引な話作りは相変わらず。ていうかUEのモビルスーツは世間的にほとんど知られてない状況なのかね。結構な人数が目撃してきたと思うんだが、いまだに軍の機密情報にアクセスしないと姿を見ることさえ難しい状態らしい。…情報統制が凄まじいととるか、あるいは上記の大雑把な脚本のせいか。


あとヤーク・ドレの謎の人は、なんぼ不正規な工房といえど大事な秘密マシンを外注修理に出しちゃだめだと思うんだよな。しかしこれもあの高垣の謎少年の言動を見るだに、あえて持ち込んであえてガンダムと戦わせたという可能性もあるな。ますますもって謎だらけではある。

後半は艦長の素性と目的がみなに知れ渡る話。「家族をUEに殺されたから艦を乗っ取って退治るよ」ってのはほぼテロリストの発想ではあるが、まァ判らんことはない。この表明にある程度理解を寄せる人もいればそうでもない人もいる、ってのはよろしい。満場一致だとなんか怖いなーとか思ってたからね。…あと、宇宙空間に短時間スーツ無し遊泳する辺りはなんかそこだけリアルだったな。細かい点はともかく(そんなんばっかやな)、肺の中の空気を出し切って丸くなって防御とかね。