●侵略!イカ娘・最終話。アクションも楽しいバトル話とお話の一区切り話の実質二部構成で、ソツの無い最終回ですな。まずは初っ端、ビーチバレーというかビー千バノレーというか、みんなで球遊びする話。原作をかなり肉付け、オールスターキャストになってんのが見た目によろしく、各々のリアクションや行動を見てるだけで楽しい。なんせ短い尺なので皆さんホイホイ敗北していくのだが、それでも見せ場はもらってますしねえ。…磯崎さん以外は。てェか何ゆえ校長先生が審判しているのか。あと春巻さんも。
トーナメント表の名前欄は異様にネタを盛り込んであったっすね。そのうち誰かまとめてくれそうだ。
B・Cパートで触手が動かなくなり海に帰るイカちゃんの話。間一年経っちゃったってシーケンスは「イカちゃんの不在」という寂しさを思い知るに良かったが、ちょっと「?」ってな感じではあったな。いや、物語上の必然性が薄くてさ。まいいけど。
イカ娘としては結構ドラマチックなシーンもあり、シメ話としては良かったんじゃないでしょか。ショートカットのイカちゃんもかわいいし、謎の田辺梢さんはやっぱり謎だし。…コレで終わりは寂しいな。
●総評。…いやあ…ねえ。放送前はここまで人気が出るとは思わなかったっすよねえ。刹那的で卑怯なギャグ演出をほぼ封印して、地道に愚直におもしろアニメを作ってゆき、その上でガッチリ成功させるってのは余程の力量である。元から手堅い人だとは思っていたけれど、ことこのアニメに関してはホンマ「流石水島努監督」の一言に尽きましょうて。イカちゃんかわいいし。
エエトコでちゃんと動いてくれる作画ってのも水島監督作品らしい美点ですわな。アニメになって改めて思ったけれど、イカちゃんの触手ってのは動かし栄えする要素でんな。攻撃に防御に感情表現にとこの触手が良いサブ演出になってて、画面が賑やかになりますのんね。イカちゃんかわいいし。
キャスティングについては…イカちゃんの金元さんはその幼さイノセンスさが非常にハマってて、ソラノヲトのカナタ役とともに彼女の代表作と言えるお仕事になってたと思う。演技力確かな助演陣もよし。中でもヒッジョーにアレな役を実にノリノリで演りあげた早苗役の伊藤さんだろうなあ。いやあ良かったし怖かったし。あとイカちゃんかわいいし。
あと安部先生、いろいろおめでとうございます。プレッシャーで潰れない程度にこれからもがんばっち下せい。あとイカちゃんかわいい。
●STAR DRIVER 輝きのタクト・13話。ベニオさん担当回、彼女の内面と来歴と立場についてのいくつかの事情。失敗続きでもう後がない彼女の存在理由をいかにすべきか。彼女の中で、それはスガタさんへの思いとパラレルである。強くなければ自分は失われる。自分よ強くあれ。あるいは強き者よ我がものとなれ。そして彼女は危険なサイバディ再生実験に身を投じ、新たなる力を得て銀河美少年に挑む…というね。
明るい外面とシニカルな内面、二つのモードで並行して語られるベニオさんのシーケンスがおもしろいな。演技とペルソナという、この作品の特徴をよく体現したキャラではあります。それだけに、ラストでタクトさんに照れてデレた絵面が効果的なんだよなあ…演技から逸脱した描写が、ね。
それにしても、ロボバトルは毎度々々ワンパン勝負だなあ。舞台がいつも同じだしバトルシーケンスはあまり長くないしで、ロボ各々は結構バラエティに富んでいるハズなのに印象が似通ってしまっている。印象が強いのは幻影攻撃でいつもの舞台が出てこなかった回くらいか。…ま、そのうちガラリと演出が変わりそうな気もしますけどね。うん。