Fate/イカ娘/ガンダムAGE

Fate/Zero・9話。前半はランサーさんのお話、生きてるときの名がディルムッド・オディナ、英雄フィン・マックールの部下にして寝取り男の生き様である。どうやらその「タラシ」は彼に属する魔法的な…、俗な言い方すりゃ女難の呪いみたいなもののようで、生前失敗して後悔したゴタゴタまたぞろ繰り返してしまっている状況である。本人は高潔な人格のようだが、何かと報われぬことだねえ。


んで今回寝取ったのはケイネスの嫁はん・ソラウ奥様。これがまた「あの旦那にしてこの嫁あり」っちう感じの、割と人を人と思ってないタイプの方。何しろ旦那からランサーを奪い取るのに「死にかけで臥せっている旦那の指を折る」というロールシャッハみたいなことするのである。これはランサーの魅惑ビームにやられたってより元の性格がそうなんだろうな。魔法使ってのはどいつもこいつも、こんな性格じゃないと大成できないのであろうか。怖や怖や。


後半はライダーとウェイバー担当。多分対比効果を出すためであろう、このコンビは前半の…いや今まで出てきたどのキャラたちよりも健全で真っ当な物語の方向性を保っている。やることなすこと大人物の権化みたいなライダーさんは見てるだけで楽しいし、振り回されつつもちゃんとその本分をまっとうしようとしているウェイバーさんもイヤミがない。わはは、ライダーに誉められたからってほほを染めるな! 


キャスターのねぐらを急襲するも今は留守、そこら中に散らばる人のむくろに取り乱すウェイバーさんを見てそれを是とするライダーさん。うるさい平気だと虚勢を張るウェイバーさんに「意地の張り所が違うわバカモノ」という言葉はよろしいね。何だかんだでエエコンビだが、だからこそこいつらが勝ち残ることはないんだろうなという気はする。せめて王者の器に相応しい退場の舞台があればいいのだが、ねえ。


侵略!?イカ娘・7話。Aパートは南風のおっさんのムチャ振り親切に付き合わされるご一統さん、Bパートはイカちゃん記憶喪失でどうしましょ、Cパートは清美さんとイカちゃん侵略部。うまいことキャラや話にバラエティを持たせつつ、最後はちょっとエエ話でシメる。なかなか丁寧な構成やなーとか思ったり。ちょっと作品自体のパワーが足んないような印象があるのは監督の差…ってのは色眼鏡に過ぎますかね。ま、イカちゃんかわいかったのでよし。


今回イカちゃんはほぼずっと遊んでんですが、無邪気に心から楽しんでるのがこの娘さんの魅力であり身上ですのでとても良い事だと思いました。カラオケシーンで「前作OPを歌う清美さん」っちうご褒美シーンもありましたしね。あとBパートの冒頭、イカちゃんが遊んでたゲームはメガドラゴールデンアックスもどき。なんつーかホンマ、セガ好きねチミんとこ(と作者)。


機動戦士ガンダムAGE・8話。先週よりちょっと巻戻し、新型敵メカ相手に苦戦するフリットさんに「ここは俺に任せて先に行け!」と促すラーガンさんのシーンから開始。にしてもラーガンさん、なんつーか報われんなあ。明らかに性能の劣る機体で死と背中合わせの大奮闘してんのに、その間仲間からは誰一人ラーガンのラの字も出てこないし。頼れるプロの軍人さん枠は後から出てきたウルフさんに取られちゃうし。重量級AEに対して足元の土台を狙って体勢を崩しにかかるとか、そういう地味で着実な戦い方が描写されてるだけにねえ…薄倖さも意図的な描写なんじゃないか、とか思ってしまった。まいいや。


さて。共通の敵を得て共闘するヤクザ屋さんたちのお話がメインである。先週まで「長い間の民族間ゴタゴタに深い考えナシで口を挟むのはちとまずいぞフリットさん」とか思ってたけど、どうやらヤクザ屋さんたちもそない本気でやってたワケではなかったらしい。「これが本物の戦争か」だそうで。ならしょうがないな! UEが居なくなっても協調路線を歩めるよう、ちゃんと根回しを徹底しといてもらいたい。じゃないと大団円後に元の木阿弥である。


新登場のパワータイプガンダムモード・タイタスは、とにかく近接戦闘特化型の武装が男らしくてよろしい。肩のビームスパイクを構えて蒙古覇極道状態で延々走って行くのは戦法的にどうかとは思うが、ちゃんと相手のUEの人も付き合ってくれたので問題なし。今回必殺技のビームラリアット、なんというかこの筋肉バカな響きが(冗談抜きで)とてもいいと思う。アルゴ・ガルスキーあたりに使ってもらいたい技だ。見た目にちょっと地味なので決め技とするには演出力が要りそうだけど、今まで出てきた武装の中でもかなり好きな方ですわ。できたらもっと…その、勇者ロボ的なケレン味演出があるといいなと思う。ムリかしらねえ。