花咲くいろは/カイジ

花咲くいろは・17話。案の定映画は詐欺である。ガッカリするかと思いきや割と切り替えの早い従業員たちに引きかえ、どうにもしまらないのが首謀者…もとい首魁…じゃなくて本件の責任者たるアホボンとコンサル(笑)のお二人さん。姉との電話や女将(母親)との会話ではなんとか面目を保っているものの、プール前でのタカココンサルさんとの会話ではいつものダメ男であるアホボンがどうにもこうにも。結局何も変わらない、言ってしまえば「やらかしちゃった話」なんだけど…それでも、女将にとってはちょいと嬉しいイヴェントではあった。アホボンはアホボンなりに、ちょっとずつでも仕事に向かい合っているのだな、っちうね。


それにしても…ああいう詐欺ってあんのかな。撮影クルーやら機材、はてはホンマモンの俳優まで引き連れてきて「ここぞ」ってときにトンズラすんのか。信用してもらうためでもあるんだろうが、それにしてももうちょっとカネのかからんやりかたはありそうな気はする。…無論、こういう寸法じゃないと今回のお話に使えないっちうのはあるでしょうけどね。しかし女優の末広さん、ちょっとした伏線もあるし、今後何らかの形で出てきそうな気はするな。さて。


結局使われなかったプールが何となく「エエ話」の枠構造として機能してんのがなんかおかしい。あと回想シーンと現在シーンの時間経過の表現として「飛んでいる戦闘機がF-4からF-15に変わっている」…ってそんな手法がありますかいな。判んないよ普通の人は。そういやここって小松基地が近かったっけか?


逆境無頼カイジ 破戒録篇・16話。いざ開始の「沼」攻略、カイジさんと一条さんの「最初で最後の真剣勝負」である。自信満々でやれるもんならやってみィ、っちう気分の一条さんに掛かってくる黒崎さんよりの電話。その勝負は軽率でありお前は馬鹿者である。もしヘタ打ったらお前破滅だかんな…っちうことで、めでたく一条さん側のマズいフラグが立ってしまった。


傲慢を咎められている一条さんであるが、会長の兵藤さんを見るだに帝愛として傲慢自体は推奨されてるようだけど…まあ、その傲慢を押し通せる力量を持っていれば問題なし、「身の丈にあった傲慢」を行使できるかどうかっちう所なんだろうな。一条さんの場合はカイジさんの言語的誘導によって傲慢な態度を「取らされて」しまい、そこが隙として機能してしまったワケで。


てことで、これからしばらくは「沼」にあると提示されてきた様々な障害、これらをいかに乗り越えていくかというバラシの展開が続くっちうことで。まず挨拶代わりのジャブとして釘設定「C」をいかにするか。玉を換えるのではなくかといってマシンをいじるでもなく、それを調整する棒をすり替える、っちうトリックがなかなか面白い。敵自身に助け舟を出させるという嘲笑的な行動にもなってて、あーこの作者らしい意地悪さだなあと。さて、次回にも期待。