シュタインズゲート/ピングドラム

Steins;Gate・16話。アマネさんの父親はダルさんであり、彼女は父の記憶と仲間の思い出とクリスさんとの和解を胸に過去へ…1970年代へと旅立ってゆく。今万感の思いをこめてタイムマシンがゆく。…しかしその結果は…というね。アマネさんの主観時間にして35年、オカリンたちの数時間、それを結ぶ一通の手紙のなんとキッツイ文面であることか。「失敗した失敗した」の執拗なリフレインと「無意味だった」の最後の一画が流れて落ちている、このあざといまでの演出やよし。


うーむ、しかし贅沢言うならばこのシーンが1話の区切りとなってたらもっと衝撃的だったろうなあと。実際「アマネさんが病死だったよ世界」のエピソードは明らかに空気感が違ってて、こっちは話のAパートっぽい雰囲気だった。そこら辺も含めかなり贅沢に印象的な要素をぶち込んだ回ではあったと思う。上記の温かな経験と記憶が全て喪われるっちう選択肢のシーンとか、この辺だけで結構な区切りにもできただろうと思うしね。


ダルさんがアマネさんの父親だったっちう、非常に衝撃的な事実が判明したときのダルさんの反応が良かった。常にネット/オタジャーゴンで喋りほとんどマジになることがない彼の、最大限のシリアスな台詞。「ちなみに、母さんかわいかった?」…ロリ巨乳きぼんぬ、というこの台詞が実に良い。バカで真面目で照れ隠しで本気。彼の立ち位置そのままにしてほろりとさせる、っちうなかなかの芸当でしたなあ。


輪るピングドラム・3話。兄弟はさらにリンゴさんをストーキングする。彼女の元にあるピングドラムとはいかなるものなりや。とかまあそんな苦労を差し置いて、リンゴさんはどんどん暴走してゆくのではありますがね。てことで、今回のテーマはカレーである。リンゴさんにとってカレーとは幸せの象徴、というよりは幸せそのもの、むしろカレーの一形態が幸せなんじゃないかってほどのカレー原理主義なのである。だからストーキング対象である先生が、別の女とカレーを喰うのは許されるものではない。先生が食べるのはアチシのカレーなのよ! ええカレーなのよ! …とまあ、そんなお話でした。うん。


いろんな隠喩暗喩はありそうなんだけど、そんなんはともかくリンゴさんのメンヘルっぽいイタさがとてもよく表現されててアレな回ではありました。ひまりさんとお友達してたり、そういう普段っぽい状況では話も通じるしおとなしいんだけどなあ。こうなると他のキャラも油断がならん気はする。特にセンセのオンナである能登声の人、あの人はアヤシイ。絶対ヘンテコな性質持ってるに違いない。あとリンゴさんのお友達のうち、地味な方もアヤシイ。当然センセも石田声だからアヤシイ。全部怪しいのでとても楽しみである。ああ楽しみ。…いや、みなさん普通にエエ人でもそれはそれでおもしろいですけどね。


このヘンテコ状況がイマイチ信じられない兄弟に対し、ほたら確実な証拠を見せたろかい、ちうて(今まで苦手だったという)牛乳をくいくい飲んでゆく妹さんがなんかかわいい。それでも信じないのでじゃあ死ぬ、ちうて死んでしまうのもかわいい。…あとどうでもいいけど、先週に引き続いて星の舞い散るイメージが出てきててとてもファンシーなのですが…その、先週はトイレ、今週はカレーのシーンでソレが出てくる、っちうのはワザとっすか? いや、これ以上はツッコまないけどさ。