●花咲くいろは・8話。ヒマだヒマだ言うてた閑古鳥旅館に突如訪れた来客の波…つっても20名程度なんですが、この数はリアルやねえ。そんな折も折に女将が倒れてしまって更なるピンチ。「このトシになればよくあること」ってことで女将については一安心のようだが、問題は目先のことである。ついでに客の中に旅館取材の覆面記者が居るの居ないのっちう話になってきたり毎度めんどくさいタカコさんが口出ししてきたりでてんやわんや、の状況で続く。…まァ多分、記者なんてのはいらっしゃらないんでしょうけどね。
「記者らしき客に優先的にサーヴィスをせよ」と命令するコンサル(笑)のタカコさん。切羽詰った状況でそういう気分になることもあるかもしれんが、まァ従業員を前に公言するこっちゃねェわな。実際今のネット口コミがそこそこ進んでる状況下、そういう鍍金は剥がれやすくなってるだろうしねえ。どっちにしても思想も然りながらプレゼン方法が圧倒的にマズいお人ではある。「物語上そういう職能を持たされたキャラ」の色が濃いよね。しょうがないっちゃそうでしょうけど。
さて、次回への肝となる要素は…オハナさんが連れてこようとしているトオルさんはあるいは空振りになるかもしれんか。でもあの女将の帳面は重要な布石となりそう。んでもってコウちゃんがどう役に立つのかちょっと読めんなー。精神的な支えとかそういうのかね?
シヴくて頼りになるはずの板長レンさんが案外のヘタレキャラなのがちょっとおかしい。普段どおりならエエが、プレッシャーにはとことん弱いっちう人か。これもトオルさんが居てたから今まで上手いこといってたんだろうな。あとオハナさんの妄想中におけるニコニコ女将がなんかかわいくて困った。困ったねうん。
●逆境無頼カイジ 破戒録篇・7話。班長は翻弄される。この状況での50万ペリカ賭けは何だ。伝説に残りヒーローとなることの代価としてはあまりにもデカ過ぎる。てことは自分のトリックに気づかれたのか。ならば防衛せねばならんが、どうもカイジ側にそれらしい動きは見えない。あれ? てことは自分って気にしすぎ? エエの? 悪いの? どっちなの? …とまあ、こういう勝負時の心理ドラマがこの作品の身上ですなあ。ついでにチョーさんオンステージ。30分ずうっと演技しっぱなしである。来週ももうちょっと続きますけどね。
班長の魔法は456の目しか出ないグラサイである。そらまあそういうつもりで注視すれば気も付くだろうが、そういう意識を向けさせないことこそがイカサマの要諦でもありますしね。ここぞの場面でのすりかえ、そういうことはしないだろうという油断、薄暗い場、そしてお為ごかしの特別ルール。それら要素の複合としてのイカサマ状況の構築が上手いわなあ。んでもってその舞台をカイジ側にひっくり返させる脚本も上手い。…当然これで終わるワケでもないのであり、手に汗握る状況は続くのであり。
今回も普通の作品ならそないじっくりやらんやろー、ってな心理描写の濃厚さが楽しい。アニメ化するとして、このテンポで間延びさせずにテンション保つのは相当パワーの要る仕事やと思いますわな。