花咲くいろは/カイジ

花咲くいろは・9話。女将がいなくて大変ですの巻・後編。ここぞって時にちっとも頼りにならないレン板長を恢復させるため、トオルさんを求めて結婚式場をいたりきたりのオハナさんである。はっきり言って「この忙しいときにワケ判らんことしやがって」レヴェルの行動であるが、自覚している上に主人公補正(とコウちゃんの健気な応援)があるので何とかなっちゃうのである。とにかくこの子は考えなしに走り出してしまう悪い癖がある…のだが、多分まあ、この温泉旅館にはこういう無茶な子に風穴開けてもらうこともアリ、っちうお題なのでしょうな。…でもな、もうちょっとだけ考えて行動してくれてもバチは当たらんと思うな。うん。


まだちょいと判らないが、トオルさんとの関係性が何やら近しくなってってるオハナさんが気にかかる。オハナさんもみんちもその辺感づいてないようなのだが、これはゆくゆく面白…もとい面倒なことにならなければよいが。にしてもレンさんは妙な萌えキャラだなあ。何ですか、あんなナリして弟子のトオルさんが居ないと何もできませんか。ひょっとしてその眉傷もうっかりで付いちゃったのと違うやろか。


そしてコウちゃんはキレイにオハナさんとすれ違う。お互い気づかないまま、夕暮れの電車とバイクでのすれ違い…ってのはベタな絵ながらよろしいな。「何やってんだろ俺」、ですな。とりあえずその、思わせぶりに出てきた職場のメガネ姉さんは誰ですか。エエ感じになりますか。そんでオハナさんやきもきしますか。それもよし。


逆境無頼カイジ 破戒録篇・8話。グラサイに飛びつくカイジ、それを取り押さえる班長一派。お互い必死のパッチもええとこである。そら当然、ここで競り合いに負けたらお互い身の破滅…。当然破滅は班長側に降りかかり、みなの前で釈明させられることになるんですがね。ここからがカイジさんの本領発揮、班長へ巨大な鉄槌を振り下ろす。追い詰められた逆境も、苦し紛れの言い訳も、目の前に見えた一縷の望みも、全て全てカイジさんが周到に仕込んだレールの上。ノーカンだノーカンとわめく見苦しい班長に何故かのっかり、ゲームの続行を開始するカイジさん。しかし、ここからが本番であって…というね。


破滅したと思わせてそれはただの口切りに過ぎず、とうとう地獄の底に叩き落されたと思わせてさらに先の地獄がある。この執拗な落差の描写はホンマにこの作品の白眉ですな。2万3万ペリカの世界から、一気に2000万ペリカの大破産まで。タメにタメて引き絞った間合いから一気に放たれるカタルシスはやはり、只者ではない。まー何だ、チョーさんも演技してて楽しかったやろなあ、と思います。


カイジが相手の息の根を止めるために用意したピンのみサイコロ、この実に単純で間抜けな絵面も効果的やなあ。見た目がアレだからこそ、もうどうやっても逃れられない破滅がストレートに伝わってくる。てことでうーむ、楽しかったっすねえ。おもろいわ。