花咲くいろは/カイジ

花咲くいろは・22話。アホボン結婚式の儀とトオルちゃんを(あまり本人に関係なく)めぐる女子たちの問題。ちょいちょいフラグ立ててきたかに見えたトオルちゃんのオハナさんに対する感情だが、実際表面化してみればそれは恋愛には程遠い…まあその、みんながオハナさんを見るときの感情そのまんま「あーこの子見てると飽きんわー」とかその程度のものである。つまりはミン子さんの固くて真っ直ぐすぎる性格によってもたらされた状況なのよね。ま、トオルちゃんのキャラもアレっちゃアレですけども。


とりあえずはこれでミン子さんはスタート地点である。こっからはご自身の裁量と力量の勝負なので好きにするとよし。そしてもう片方、アホボンとコンサルさんの結婚式は特に故障もなく終了。前回よりのヒキであった「旅館を継がせる気は無い」という女将の言葉は、この喜翠荘自体を閉じるという意味であって…ふうむ。次週以降の流れを見てみないと判らんが、世代交代して生きてゆけ、っちうことかしらね。


オハナさんは片思いを続けることを選択した、らしい。片思いという言葉はちと曖昧だが、要するに「別に状況なんか曖昧でええやん」っちうことではある。コウちゃんのことを無理に切ったりせんでもエエやんけ、ってことで。…問題の先送りってのは重要よね。いつもそれでは困るが、自分のキャパを超えるほどの「決定すべき事項」を抱え込む必要なんて無いワケだしね。うん。


逆境無頼カイジ 破戒録篇・21話。さまざまな策を、それこそビル全部傾けるようなバカチンアイデアまで注ぎ込んで挑んだ沼パチンコ勝負であるが、「平運」さえにも見放されてしまったカイジさんであってとうとうのスッカラカンである。ここにアンチクライマックスの幕は下りる…かと思いきや、カイジさんはすでにあるモノに目を付けている。遠藤さァん、そのバッグの中身は何ですか。なに高飛び用の一千万円。よおしそれをよこせよこすのだ…という、福本作品の主人公なりゃこそのどうしようもない展開。てことで首尾よくカネを得て、台の名どおりに泥沼グダグダのラストバトルに挑む…というね。


他人の虎の子一千万にまで躊躇なく手を伸ばし、あの手この手での説得を臆面もなく押し付けるカイジさんはホンマ素晴らしい強心臓ではある。まあその話を受けた上で借用書をモノにする遠藤さんも遠藤さんではあるがね。地の底に落ちたときには毎給料日にビール二本約束する、いいや三本で手を打とう、っちう会話のものすごい生々しさが胸を打つ…んだか何なんだか。この一連のシーン、内田直哉渾身のなっさけない泣き演技が全編の聞かせどころになってましたな。

さて最後の一千万を持って戦場に舞い戻るカイジさん、であるが。一条とカイジ、どちらも何やら「勝利のギミック」を持っているという状況下でまだまだ進む勝負。あー、こらアニメでチャッチャと見られる幸せを享受すべきやなあ。てことで以下次号。