まどかマギカ/レベルE/バクマン/ジャイキリ

魔法少女まどか☆マギカ・6話。ほむらさんの介入によって一旦は停戦となるさやか/杏子の鍔迫り合い。しかし火種は燻ったままであり、案の定間を置かずに再戦となってしまう。間に立って右往左往するしかないまどかさん。優しすぎる彼女の心根は、お母んに言わせれば「子供としては満点」「間違い方、転び方を知らない」状態である。正しいことを積み重ねても幸せになるとは限らないならば、誰かが間違わねばならない。…となると、ここでさやかさんのソウルジェムを放り投げて図らずも魔法少女の真実をさらけ出すにいたったまどかさんの突発的行動は…痛みを伴うが、必要な「間違い」だった、ということだろうか。


魔法少女の真実とは、所持するジェムこそが本体、魂であるということ。体は単なるスレイヴっちうこっちゃね。コトを知って「まるでゾンビじゃねェか」と激昂する杏子さんや衝撃受けてるまどかさんはまァ、判らんでもないが、うはは…ワシはホンマのところキュゥべえさんの方の感覚に近いなー! エエやんね別にね! 自我と自意識の連続性があるならば何の問題もないし、キュゥちゃんの言うとおりそっちの方が便利かもしれんぜ。要はゴーストを外部記憶媒体にダビングするようなもんでしょ…ってまあ、そういう野郎が魔法少女モノに出てきちゃアカンってのは判ってますです。ハイ。


閑話休題。まァこれで、杏子さんとさやかさんの目の前のイザコザは吹っ飛ぶくらいの仮想敵国、っちうか共通の問題ができたワケですわね。チラッと会話に出てきたワルプルギスの夜だのもあるし、ゴタゴタしつつも一応協働するってな下地ができたってことなのかしら。あるいは更にめんどくさい問題が立ち上がるのかもしれないけれど。とりあえずはまどかさんがいつ魔法少女化するかってのがお題ですかね。…ひょっとして結局魔法少女にならないかも、とか思いはじめました。あるいは最後の最後に一回だけ、とか。


レベルE・5話。王子の悪ふざけは続く。今回のターゲットはどこぞの小学生五人組であり、アブダクションののち人体改造(という名前のブレスレット装着)して戦隊モノをやらせる…という、またなんでそんなこと考えたんだろう、まァ朝方にTV見てて思いついたそのまんま実行したんだろうな、っちうねえ。相変わらず他人の嫌がることには労力を惜しまないのだな。


単なるいやがらせジョーク活動かと思いきや、担任の美人先生が凶悪宇宙人でしたという状況が発生する。今までのこともあるし王子がゴーグルに細工したか何かでウソ映像を見せてて、先生の反応は勘違いギャグか何かかしら、とか思ってたらどうやらマジで殺し屋宇宙人だったらしい。しかし殺し屋としての凶悪性よりも、地球で先生やってる楽しさの方が勝っちゃってるようなので危機はあっというまに去る、いや去るというよりもともと危機も何もありませんでした、ってのがまた肩透かしでおもろいな。一段落付いたらお互いにちゃんと先生/生徒してる皆さんがなんか微笑ましい。…このクラスだけでダラダラとお話やってっても楽しそうだけどな。


当初のアテが外れた…のか元からこういうシナリオだったのかよう判らんが、とりあえず王子はクラフトさんを(勝手に)巻き込んで状況継続、ってとこで次回へ続く。楽しそうだな兄さん…エエけどね。まだカラーレンジャー5人のキャラも出し切ってない状況だし、次週も楽しめそうだ。しかしレッドが一番ヘタレでウザい、ってのはバカでいいな。あとイエロー役の金谷ヒデユキさんって、昔そんなボキャブラ芸人さんが居たようなと思って検索したらご本人だった。へえー、今はこういう業種で頑張ったはんのか。フィルモグラフィ見たらワシが見てたアニメにも結構出てました。気付かなかったよ。


バクマン。・19話。タイムリミット、書けぬシュージン。サイコーはそのスランプを受け、コンビ解消を申し出る。まァミヨシさんとちゅーしてんのが気に入らんかったんやろな、というコッチ側の感想はほぼ当たり、お互いのすれ違いが解消されればもとの鞘である。定番の「雨降って地固まる」なイヴェントではあるけれど、あまりドラマチックな危機感とかは無くて割と淡々とした雰囲気ではあったな。ある程度は作者の狙いなんだろうけど、ちょっと薄味過ぎた気はせんでもない。


別れた後も同じ方向を向いている二人、ってのはあざといが効果的。同じ月を見ているが補完しあえるものもある、アチシやっぱしアナタじゃないとダメなのよ、というね。まだ高校生の若さで、それまでコンビであった状態から単独になっちゃう寂しさは相当なものだと思うし、早晩縒りを戻すだろうことは明らかではありましたが。…これがある程度トシも行ったキャラなら、べつの作者とコンビ組んでという展開もあっただろうけどね。


間に立ってばたばたしているミヨシさんが相変わらずウザかわいくてよろしいな。やはりサブキャラってのは動かしやすいというか、作中の王道邪道の話じゃないが、カッチリと理想的な性格から外しても問題ない魅力を構築できますものね。…あと、二人仲直りの屋上シーン、どちらかといえば省力作画なこの作品にしては「常に風で髪が揺れている」っちう面倒なことしてておもろかった。確かに秋の涼しげな雰囲気は出てましたっすねえ。


GIANT KILLING・20話。試合開始、大阪は早速の大攻勢である。それを受けてのタツミ的奇策はまず黒田。デカくてパワーありそげなハウアーさんに当てられるのがこの黒田であり、伸長差20cmは周囲をして「大丈夫か?」と思われるレベル。…大丈夫じゃなさそうだけど、どんなもんかねえ…と思いきや、案外足元はお留守気味なハウアーさんに善戦している。その他の状況も何とか踏みとどまっているETUだが、大阪監督・ダルファーは不敵に笑いますのんな。我々の怖さはここからだ、と。まあ当然そういうねえ、障害がないとドラマとして成り立ちませんからねえ。


ダルファーの言う「怖さ」とは当然大阪の攻撃力の高さなのであるが、その原因は攻撃がちっとも途切れないこと→失敗したこぼれ球を確実に大阪側がキープしちゃうこと、にある。てことで出て来る存在が、ああやっぱねェの窪田その人。卓越した読みの持ち主として、それた球の先には必ずこの人が居る、ってワケだ。そして延々と続く大阪の攻撃に、黒田さんはつい気を逸らせてしまい…一点献上、というね。


攻撃力の高いチームという性格を出すのにも、単純に攻め々々な絵面だけじゃなく、ちゃんとこういうギミックを用意してんのがこの作品らしい。パワーも気合も奇策もあるが、こんな理詰めの構築も特異的な要素ですわな。…あと何だ、ガサツなカンサイジンとなるとホンマ、田中一成は実に映えますねえ。キャラデザインも歯ァがギザギザになってんぞ。人外や人外。