神のみ/バクマン/ジャイキリ/イカ娘/輝きのタクト

神のみぞ知るセカイ・10話。シオリさん攻略編その2。脳内でゴチャマンと考えつくしたのち、結局相手に反応できない→無口、っちうタイプのシオリさんである。桂馬さんは彼女とのコミュニケーションをとるために大きく感情を揺さぶる作戦に出る。何かひとこと言わざるを得ない状態にすれば、そこから先はなんとかなる、というね。しかし今回もまた、それだけではない様子が見え隠れする…が。


内向的でかつ心の声が満載ってことで、引き続き花澤香菜演技のオンステージですな。心の中では饒舌で、妙に凝った語尾があったり何だりとちょっと月海さんとカブるところがあるね。メガネかけてないのが不思議なくらいではある。とまあなかなかかわいらしくてよろしいんだけど、イメージシーンがやっぱ冗長気味かしら。ま、これは許容範囲内。あとずーっとしょうぼうしゃにご執心状態のエルシィさんはまた別格にかわいい。アホの子やなあ。


こっから先は蛇足。今までの感想でも言うてきたけどワシ、書籍や図書館に対してぞんざいなことされる演出ってホンマ駄目なんですよ。いかな事情があろうとゲンナリする。だから桂馬さんが図書室の本に書き込みしてる段階でもう、普通に見られなくなっちゃった。「正確ではないので訂正している」…ってなあ! それはアンタの立場からの「正確」やろがい! よしんば仮にあらゆる面から見て間違っている本があったとしても、そういう記述が過去にあったこと、そういう本が資料として存在していたことを提示するのも図書館の役目の一つなんだよ。訂正したきゃテメエで買った本でやれこの資料改竄者め歴史検閲者め情報統制者め。シオリさんもそこで引くな妥協するなあ! 


すんません、キモいですねワシ。てことで、この辺は多分作品自体の欠点ではないと思います。個人的好き嫌いの問題。


バクマン。・11話。ははあ、この時点での時制は2008年なのか。シュージンの見ているジャンプのアンケート葉書、作品のラインナップは確かにちょっとだけ昔のようだ。…そうね、チャゲチャとかありましたっけね。うん、まあ、それはともかく。受験と漫画家のダブル合格を狙うサイコーたちのお話である。とはいえ何かものすごくシンクロした事件が発生したりってことは無く、どちらかというと淡々と進んでるのがちょっとリアルっぽくはあるかな。特に受験勉強がらみで一波乱、ってな要素を盛り込まなかったのは個人的によし。流石にそれはちと煩雑に過ぎるような気がするしね。


受験もクリア、そしてとりあえず別冊にての掲載も決定したサイコーたちの作品。しかしどうやらそれは新妻エイジへの当て馬としての掲載らしい、と判明するのだが…。ま、ここで奮起しなきゃ少年マンガじゃないわな。前半の描写からしてあくまで天才肌のエイジに対し、計算タイプのサイコーたちがどこまで食い下がれるか、ってとこか。作者二人(そして服部編集者)でアイデアを煮詰めてってるシーンは、同胞が居ることの心強さが感じられてなかなかよろしかった。


…にしても、こいつら二人ともヨメ関係には恵まれとんのよなあ。純愛のサイコーも然りながら、クリスマスデートで鈍感キャラをキッチリとこなすシュージンがもう、ケッ、ああ良かったね良かったねェだ。シュージン「俺自分のこと頭いいと思ってるから」→ミヨシさん改めて惚れ直し、ってもう何だ、好きにしたらええねん。やあいやあい。


GIANT KILLING・12話。VS名古屋戦は続く。ひたすら防御に徹しているだけに見えるETUだが、記者の人は彼らの動きに何らかの意思を感じ取っている。同時にブラジル三人組も何やら思う所ありやして…というね。カルロスの「このゲーム、気持ちよくない」という感想が良いわな。彼らの価値判断基準は何よりも楽しいことであり、それがポシャってる時はなんかある時、ってことか。


ならばってんでカルロスとゼウベルトの二枚攻撃で上がってゆく名古屋。この猛攻をどう凌ぐってとこでペペがガツンと登場し、更にその上でETUはペペへのパスを潰す。この一連の流れは見事。この1パスをカットするというイヴェントを頂点として、これまでの数話が構築されていたのだなあ。…いや、まだこの先どうなるか判らんけど、少なくとも非常に効果的な物語のヘソだったと思う。


そして最終的にゴールを決めるのが椿さん。この時、監督の表情は驚きである。そのためにくさぐさ仕込んできたのは間違いないだろうが、しかしこのタイミングでよくぞやってくれた、の絵ですな。…ペペのパスを読むという「確定性」の要素と、この椿さんの「不確定性」の要素。二つのクライマックス、両輪駆動やよし。ちうかまだ続くのかこの試合! 盛りだくさんやなあ!


侵略!イカ娘・10話。Aパートは似顔絵とテルテル坊主の複合ネタ。とりあえず、栄子たちと一緒にリビングで普通に暮らしているイカちゃんがなんか良い。千鶴さんの台詞じゃないが、もう家族の一員なんじゃよね。特にタケルさんに対しては「よいお姉さん」になっちゃうイカちゃんがかわいいです。…本編は絵と工作、イカちゃんって触手使ったらなんでもできる子やねんね、という共通点でのお話作りではあるが…どっちもちょいと怖いテイストなのだよなあ。やはりイカの人は異質な存在だ! ちうか、千鶴さんのイメージのナマハゲは判るとして(ひどい)、えーこは何故にロボなんだろうね。こないだもそうだったけれど。


Bパートは早苗さんのイカちゃん断ちの話。そのまあ何だ、この話もアレだ、こうしてアニメとして動かしてみるとソコハカとなく怖いな! そのまんまヤク中患者やないですか。ミニイカが周囲を歩き回り体を這い回るとか、マジだぞこれ。人やゴミ袋がイカちゃんに見えるのはまだしも、電車がイカちゃんってのはかなり度肝抜かれた。なんかもう症例集アニメであり、早苗さんの業の深さが垣間見えることであるなあ。…すごくどうでもいいけど、あのゲームはひょっとしてベアナックルか? やっぱ栄子さんはセガマニアか?


Cパートは何故か野球編。最近多いなー野球ネタ。ちうか清美さんってバドミントン部じゃなくなったの? 安部先生泣くぞ? まいいか。そういえば水島監督はおお振りの人でもありましたな、ってことで野球描写はかなりキッチリしてました。イカちゃんのスーパープレイも然りながら、触手使わない場合のへっぴり腰スイングの雰囲気が良かった。ああいう感じになるよねえ。蛇足ながら、ゲスト声優さんたちがなんか意外なキャスティングだったな。田中さん役がジョーイきゅんの小松未可子さんだったり、モブに小見川さんが居たり。


STAR DRIVER 輝きのタクト・11話。おとな銀行のカナコさんの持ち回り、今回のお相手は何やら腹にイチモツありな秘書・シモーヌさんである。自らの主を心の中では「あの女」呼ばわりのシモーヌさんは、その一途な復讐心を秘めて日々を過ごしている。しかし一途ってことは同時に狭量であるってことでもあり…案の定、全てはカナコ奥様の掌上にての舞踏に過ぎない。ラスト、シモーヌさんが独りごちる「やはりこの女が嫌いだ」という台詞は、それでも少し柔らかな響きを得ていた、のだろうか。


とまあ、基本的にはシモーヌさんが主役のお話ではあるんだけれど…やっぱねえ、カナコ奥様が出てくるといちいちうざったエロい空気感でもって、場面全部さらってっちゃうんだよなあ。教室でカナコさんの有閑マダムトークが始まった瞬間、教師含めて全員が「来たー!」とばかりに固まっちゃうのがオカシイ。確かに扱いに困る人だわな、カナコさんって。そして前回のバトルでもそうだったけれど、専属マッサージ屋のタカシさんはどうも一筋縄ではいかない人っぽいね。ま、それはおいおい。


…あまり今回の話とは関係ないのだけれど、このアニメって別に、ロボとか出てこなくても成立はするよなあ。変身なり仮
面かぶるなりで生身の超人バトルでもあんまし、問題なさそう。ゆくゆくはロボ要素が話の根幹にもかかわってくるのだろうけれど、そんなもんいくらでも再設定はできるしねえ。そこら辺、ちょいと取って付けた感はあるのだよな。