Fate/ベン・トー/イカ娘/ガンダムAGE

Fate/Zero・3話。聖杯戦争はゆるゆると開戦の運びとなる。まあ今までで既に戦端は開かれていたのだけれど、判りやすく「いざ尋常に」ってな戦いになったのはこの第3話から、っちうとこですな。次回へのヒキとして出てきたのは緑川声のランサーさん。どうも性格的にはセイバーの川澄さんと近しいところにあるようで、次回は割と真っ当な戦いになるのではないかと思われるがよく判らない。そもそもランサーさんのマスターは誰だ、っちうところが明らかでないしねえ。


その他の陣営もちょこちょこと描写される。前回実にアッサリ死になすったと思われたアサシンであるが、その本来は「多数」という存在のようで。アサシンは一人ではないわ! とまあこれより暗躍モードに入ります、っちうとこか。


そしてやっぱし見てて楽しいのがライダーのおっさん。常に実体化して煎餅バリバリやりつつテレビ見て、B-2が10機(!)ほど欲しいなーとかクリントンと戦ってみたいなーとか素っ頓狂な、しかしこのおっさんならどうにかしてやりかねんようなことを口走る。豪快さんやな! 何というか、本人が好き勝手やればやるほど英雄的な行状となる、という生まれついての王者のような風格だ。己の欲するところに従えば矩なんてワシが決めたるわい! みたいな。…うん、戦いの姿が楽しみである。


ベン・トー・2話。クールキャラかと思わせて結構我が強くてノリもよい先輩さんに押し切られ、佐藤さんとハナさんは半額惣菜争奪戦倶楽部に入らされてしまう。入部したんだからしょうがない、ってんであまり抵抗もせず、近隣のスーパーにて毎夜行われる荒事に身を投じる佐藤さんたち。そこで出会う同志やライバルや謎の人、あるいは敵となる一般人…一般人? そう一般人。


暗黙のルールに従わず弁当惣菜を掻っ攫ってゆくオバハン、大挙してやってきて獲物を根こそぎにしてゆく体育会系部員たち。弁当バトルしてる野郎どもは、そういうイレギュラーな一般人を軽蔑し敵視している、と。…うん、まあね、お話の構造としてはよく判る。でもやっぱ、ふっと油断して冷静になっちゃうとちょっとキツいわなあ。少々強引とはいえ店のシステムに沿って買い物してる人たちが、なんか知らん「勝手なルール」で動いてる一団に一方的にバカにされてるんだしねえ。ワシがこの地域に住む貧乏学生なら、心底鬱陶しく思うだろうなあ…。


ま、そこら辺は作者の方も「割り切ってくれよ」ってとこだろう。一応今の段階は主人公もカケダシ状態、いきなり作品世界の強者を相手にするワケにもいかんわな。でもゆくゆくは、なるべくあんたら弁当バトル専門の人たちだけでお話を構成してくれるとありがたい。一般の人が絡むとどうしてもワシ、そっちから目線になっちゃって眉間にシワが寄るもんね。…あとあの「荒らし」と呼ばれてた体育会系の一団、あっちには特車二課の整備班的なアレから肩持ちたくなってしまったり。


まいいや。とりあえず、このノリでどこまでおもろい話が構築できるのか、もうちょっと見てみよう。


●新番組・侵略!?イカ娘。前期のは見て楽しかったし、原作も割と好き。前期の意外な(失礼)好評を受け、何かと忙しい水島努が総監督に回って制作の第2シーズン、である。OPは少々躁的だった前OPから、インパクトには劣るが割とマトモなものになった。EDは金元さん担当…早苗からイカ娘へシフトとは意味深、でもないか。とまれ、本編であるが。


…ははあ。何というか、すげえ安定してんな。あまりブランクを感じさせない仕上がりで、整った作画とユルーい構成とベタな声優演技、とまあ早速気分がかつての頃に蘇りましたよ。てか金元さん、演技がちょっとこなれてきてますね。前シーズンでも充分にエエ演技はしてはったんだけど…うん、新人さんは成長が早いや。


上記の通りのユルさであり、三話構成の各々についてどうこう感想を述べにくいのも相変わらず。Aパートの紹介編、話のシメに前期1話のネタを持って来てたのはうれしい。あと清美さんの同輩たちも大登場、原作ではバド部→アニメでソフト部という改変をエエ具合にかわしてて、あーこれなら違和感なく部活話もできそうだなと。つーかツインテさんのせくしい具合がすげえな! 流石お色気担当である。


上でも書いたけど作画は上々。ダイナミックなシーンはそない多くないが、イカちゃんの触手アクションとかでエエ動きが。あと拾ったボールを海に投げ捨てるシーン、地味にかなり美しいフォームなのがおかしかった。流石おお振りつながりの作品だぜ! てことでまー、視聴継続問題なしってことで。…それにしてもCMがすごいな! 全部イカ娘がらみなのか! 原作の段階、あるいは前期開始の段階では考えられない事態だよ!


機動戦士ガンダムAGE・2話。敵の襲来によりコロニーは崩壊の危機にあり、ならばってんで質量の小さいコロニーのハブ部分に住民押し込めてホワイトベース…もとい新型艦ディーヴァにて曳航してゆこう、という話になる。危機的な状況ながら数時間の避難の余裕があるワケで、どうものんびりした敵襲であってその目的は謎。とまあ全体的な設定を置いた上で、登場人物各個の描写に移るのだが。


フリットさんと出会う、ちょっとティファっぽい少女のエピソードはまあよし。なるほど、一般人と不思議ちゃんのダブルヒロインですか。「序盤のどっかで死亡退場するやろな」という雰囲気プンプンであった司令の人は、早速「私は艦(コロニー)と運命を共にする」っちう例のイヴェントが発生、これも判りやすい。そして面白かったのが今までワキに控えて驚き役であった副司令改めディーヴァ艦長・グルーデックさんでしょうな。非協力的な本来の艦長を脅して排除、クラッキングによりIDをでっち上げて艦長に納まる、という。無論この人とこの行動が無ければ計画は失敗していたのだが、何やら「裏事」にかなり手馴れている印象なのが興味深い。一癖ありそうなお人ではある。


メカ描写では本作のキモらしき「AGEシステム」がお披露目。戦況に即応してその場で新装備を打ち出してしまう、という「今週のビックリドッキリメカ」的な代物らしい。今回はドリルのビームライフル、これは多分主兵装になるんだろうな。低音が響く発射音がエエ感じ。


うーむ、やはり「ガンダム」という冠を見れば少々違和感の感じられるところもあるが、まそれはあんまし言うても詮無いしね。とりあえず次回以降、話が軌道に乗ってからが本番やな。