それ町

それでも町は廻っている・6話。Aパート、雪野五月声の骨董屋・シズカさん登場の巻。微妙にやる気の無い、イージーゴーイングな性格はそれ町世界によう合うとりますな。ここで買った、あるいは買わされたヘンテコアイテムがトシコさんの誕生日パーティで(ムダに)花開く展開。いちいち余計なことをしでかして要らんことを言い募る、ホトリさんの天性のうざったさが実にエエなあ。ホンマ、ハタで見てる分には楽しい(友達になっちゃうと苦労する)タイプのお方である。


Bパートは真田さんの悲劇。いきなし二人の女の子、それも一人は片思いの人、がウチに来るとなって狂乱する男の子の話である。エロ本をカタさんならんのは当然だが、パソ目的での来訪となるとエロ画像がああエロ画像が、というね。冷静になればいくらでも対処法はあったろうに、トチ狂って全消去しちゃう真田さんの姿が涙を誘う。あーもー! そこは気を遣えよお嬢さん方も! 男の子ってのはバカなんだよ! 泣くぞもう!


…んで、結局全てが無駄になってホトリさんにエロ野郎認定される真田さんの姿が更なる涙を誘う。いい、いいよもう、ワシが代りに泣いてやるぜ真田の兄ちゃんよォ。


今まで出てきたマモーだのAKIRAだのガンヘッドだの、今回ならスキャナーズへの言及もそうだけど、ネタの世代が微妙に古くさい(かつオタっぽい)のは…まァ半分以上は作者のシュミではあるんでしょうが、作品の雰囲気作りにヘンな面白さが出てることではあるなあ。ネット授業など明らかに設定上は現代なのに、そこで語られるネタは微妙に古いというギャップ。日に焼けた場末の喫茶店、のんきでダラけた商店街という舞台設定とともに、ちょっと現実離れした…ヘッポコ風味な「夢の世界」っぽい手触りがある。ある種の理想世界なんだろうね。