それ町/神のみ/バクマン/ジャイキリ

それでも町は廻っている・3話。メイド探偵ホトリと謎の絵画の巻・猫っぽい少年っぽい人登場の巻、の二本立て。うん、その何だ、何やらフツーに楽しく見られるようになってきたぞ? 相変わらずちょっとクドくて小手先ィ感じの演出はあるんだけど、あんまし気にならなくなってきたというかお話の流れになじんできたというか。「なじむ」という動詞の主語が演出なのかワシなのかはよう判らんけどさ。とにかく、ウフウフ言いながら楽しめるようになってきたってことなのでオッケーです。はい。


Aパートはまず、杉田先生の持ち込んできた謎の絵のインパクトがスゲくて結構なツカミになってましたやな。目の玉が4ツある肖像画…って段階でかなりコワい。コブラにこんな宇宙人出てきたような気がするし、あるいはこのカード絵を思い出したりしましたけどね。とまあそんな語り起こしから、当該絵画の来歴を推理するホトリさんなのだけれど…勉強的にはバカチン(かつ実にうざったい)のにこういう面では頭がいい、ってのはエエキャラだなあ。ばくち打ちの画家だの遺産三分割だのという要素もともかく、ホトリさんが「正方形の絵画ってのはフシギ」と言ったことまでちゃんと伏線になってんのな。面白かったっすわ。


Bパートは紺先輩の紹介編、ワシは原作者の作品でフルットしか見たことないので「あー鯨井先輩そっくりな人が居るなあ」と気になってたんですよね。アチラの先輩と性格や外見は似てるようだが、そこまでダメ生活者って程でもないようで。自分のことを年下扱いしてくるホトリさんに適当に話を合わせて会話するとか、エエ人やないですか。キャストの矢澤りえかさんって寡聞にして存じ上げなかったのだけれど、少年っぽい雰囲気からサバけた先輩キャラまで、かなり自然な雰囲気をまとっていてよろしアんした。あーあと、トシコさん筆の「たまじん」が存外にゆるキャラかわいくて良かったっす。たまじん、これは流行る。やっぱ流行らない。


神のみぞ知るセカイ・4話。えーと…今回はリアルワールドじゃなく、ゲーム攻略でまるまる1話の回か。冒頭から「難攻不落のゲーム」云々という台詞が出てきて、さてギャルゲでそんな難易度の高いものってのもあるのかしら、いやそれはワシの偏見だな、大きなジャンルとなれば偏差はいくらでも存在するし…と思ってたらバグゲーでした。…あー、ねー。


ゲームが進行しない、そもそも起動しない、セーブしたらクラッシュ等々というダメソフトを前に、悪いゲームはあっても悪いゲームヒロインは居ない! 彼女を救えるのは俺だけだ! と宣言して戦いに挑む桂馬さん。なんかこう、エエ話にしようしようとして根本のとっからズレているという雰囲気が面白いなあ。いや、彼の人となりの紹介にはちゃんとなっているんだけどね。


繰り返しモードのシーンはバカバカしくも徒労感のあるギャグで面白かったのだけれど、ちょっと構成がシツコ過ぎるというか…まあ、しつこくするならするでもっと徹底的にやるとかさ。どのみち描写が中途半端で違和感はあった。実際んところ、繰り返し回数を増やすに従ってだんだんと端折っていくなり何なりしといた方が無難だとは思うけどね。


バグゲーヒロインになんと櫻井智、主題歌まで歌わされての大登場であって流石の貫禄。担任が田中敦子だったり英語教師に中尾隆聖だったり、脇の本気加減がなんかすごいな。…あと、父親の浮気誤解はそのまんまほったらかしなの?


バクマン。・5話。夏休みを使って漫画家への最初のステップを踏み出そうとしているお二人さんである。お互いに若く、不安と希望・疲労と活気のない交ぜになった挑戦時代。ある意味一番楽しい時期でもあり、また一番心折れやすい時期でもあり。そうこうしている間にもエイジさんはプロとして着実に上り詰めつつあったり、さァワシらもやらんならんぞね…というお話。原作と作画、お互いの領分に口を出さないっちう取り決めがどう出るかってとこでしょうな。ゆくゆくはともかく、でも最初の一歩としては正しいと思うですよ。まずは作品を完成させるってのが大事だしねえ。


もちろん青春ラヴ話もね、ってことでシュージンとミヨシさんの関係性も描かれるのだけれど、この二人の馴れ初めがまた、さりげなくて青っぽくてなんかよろしいのな。初期のころは割とどーでもいいと思ってるシュージンさんだけど、ゆくゆくは…ねえ。いや、ミヨシちゃん充分かわいいよかわいいよ。ちちでかいし。


中途のイメージシーンとして挿入された「グラサンピッチャー」の絵がなんかその、無駄に勢いだけあってよござんした。こういう風にネタにしてもらったってことは、残念ながら作品化はされないんだろうなあ。ちぇ。そして来週は作品持込みィの編集者に会いィのという段階のようだが、「担当編集は当たりか外れか!」ってのはさるまんを思い出しますなあ。辮髪編集者じゃなくて良かったね。


GIANT KILLING・6話。プレシーズンマッチを終え、シーズン開始…の前のセレモニーとか何とか。タツミ監督は居並ぶ記者を前に「日本のサッカーを俺が面白くしてやる」と言う。勝つの負けるのの前に、まず面白く、ってのがこの人らしい。そしてタツミさんは、敵チームのヘンな監督やら日本代表のヘンな監督やら、外国勢に妙にウケがよかったりするのでした…という話。


監督たちの裏事情や記者の思惑、サポーターたちのモヤモヤなど、今回は選手とチームを取り巻く世界に焦点の合った話でしたな。ゲームだけじゃなくこういうところにも結構なウェイトを置いて話を作るってのは、これまた青年誌らしいとこだすね。日本代表チームのブラン監督、ハゲでメガネで陽気な変人のフランス人、ってのはなかなかエエキャラしとんな。誰かモデルがあったりすんだろうか。人種にあわせて声のキャストもネイティヴ(ですよね?)をアテてんのは凝ったことだけど、それに付き合う関智一は少々大変そうだ。


しかしフランス人でフィッシュアンドチップス好きとは…こりゃ確かによほどの変わり者じゃぜ(偏見)。…さて、前置きも終わり次回から試合のようですな。敵の小島敏彦監督はどうやら相当の食わせ者ジジイのようですが。