魔法

クリストファー・プリースト「魔法」読了。「奇術師」がなかなか面白かったので読んでみたのだが…いやまあ面白かったんですが、うーん、これのネタバレをせずに感想を書くのは難しいな。奇術師もそんな感じだったんだけど、話の構造的に一本すげえデカいバカアイデアがあって、全ての要素はそれを一番効果的に演出するために存在している、んですわな。途中のレッドへリングの出し方・使い方も効果的で、身も蓋も無く言ってしまえば「しょーもな!」な窮極構造から上手いこと目をそらされてしまった、というか。


…ま、もう一回二回通読しないと、シカケてあることの全てを把握しきれないと思うんですがね。


あとがきで訳者も弁解してるんだけど、確かに翻訳は…特にヘソとなる「魔法」の訳し方はちょっと苦しかったかなと思う。かといってどうやれば正解だったのかはよう判らんですがね。そこらへんさえクリアできれば、意外とこれ映画映えすんじゃねーかなと思ったりした。…「奇術師」の映画はどうだったんだろ。あんま評判を聞かないけど。